小幅にユーロ安が進行
ドル円はおおむね横ばい。1ドル=151.38円からスタートすると、じり高の展開。水曜日に青森で開かれた金融経済懇談会で田村日銀審議委員が「当面緩和的な金融環境が継続する」といった趣旨の発言を行ったことで円安が加速すると、1990年以来となる151.97円を記録した。しかし同日の夕方に日銀、財務省、金融庁による三者会合の開催が報じられ急激な円の買い戻しが発生、ドル円は151.03円まで下落。会合では「日本円の過度な変動は望ましくない」と確認されたが、市場参加者からは実弾介入に至ってないと判断されたようで、円の買い戻しは次第に息切れとなった。金曜日は聖金曜日で欧米市場が祝日のなか小幅な変動に留まり151.38円でクローズ。
ユーロは小幅に下落。1ユーロ=1.0808ドルからスタートすると、週初は特段の材料ない中で買いが優勢、火曜日のロンドン時間に今週の高値となる1.0865を記録。しかしさらに上値を追う動きには繋がらず、少しずつ値を切り下げた。木曜日にはドイツ2月小売売上高が発表され、前月比で▲1.9%と想定を超える結果になったことからユーロ売りが優勢になると、金曜日に1.0768まで下落したのち、週初より小幅に安い1.0793でクローズ。
小幅にドル安、人民元高。1ドル=7.2622元からスタートすると、先週末に7.10台を記録したことで注目を集めている人民元の基準値(1日の変動幅を図る基準となるレート)が7.09台で決定されたことで、当局は人民元安を許容していないとの観測が広がり人民元は急速に買い戻され7.2325を記録。ただし、さらに人民元を買う材料はなく、次第に最近のファンダメンタルズの弱さを反映する形で人民元安が進み、木曜日に7.2646を記録したのち週初より小幅にドル安、人民元高の水準となる7.2560でクローズ。
ドル買いが優勢(135/196ヵ国)
クロス円は通貨によってまちまち
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
今週は注目度の高い米国経済指標の発表を控えているためその結果次第で展開は変わる。現状は相対的な米国経済の強さが目立っており、円安、人民元安が進んでおり、このシナリオの継続をみる向きが多そうだ。
想定レンジ:150.50~154.50
しばし日本円が積極的に買われる展開を想定しづらい。
強いレジスタンスである152.00円を試す展開になりそうだ。
想定レンジ:EUR/USD 1.0620~1.0920
ドル次第ではあるが、ユーロを積極的に買う材料はないため、ユーロ安、ドル高の方向で見ておくのが自然だろう。
想定レンジ:USD/CNH 7.18~7.37
週末にかけて人民元売りが再開している。
日本と同様であるが、当局の介入を除いて積極的に買い戻される要因がない。
1日
ドイツ・フランスが Easter Monday で祝日
08:50 日本1-3月期日銀短観
10:45 中国3月Caixin製造業PMI
23:00 米国3月ISM製造業景況指数
2日
21:00 ドイツ 3月CPI
23:00 米国2月JOLTS求人件数
23:00 米国2月製造業新規受注
3日
10:45 中国3月Caixinサービス部門PMI
18:00 ユーロ圏3月消費者物価指数(HICP)
18:00 ユーロ圏2月失業率
21:15 米国3月ADP雇用統計
23:00 米国3月ISM非製造業景況指数
25:10 米国パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
4日
18:00 ユーロ圏2月PPI
20:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
20:30 米国3月チャレンジャー人員削減数
21:30 米国2月貿易収支
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
5日
15:00 ドイツ2月製造業新規受注
18:00 ユーロ圏2月小売売上高
21:30 カナダ3月雇用統計
21:30 米国3月雇用統計
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