日本円が大きく買い戻された
ドル円は上昇。1ドル=149.01円からスタートすると、火曜日の日銀会合を149.30円で迎えた。日銀は金融政策を修正、ネガティブ金利を解除し短期金利を引き上げ(+0.10%)、長期金利のメドを撤廃、ETFやJ-REITの新規買い入れを停止、1年後をメドにCP及び社債の買い入れを停止するとしたが、最終的には sell the fact で円売りが優勢となりドル円は150円台へと上昇した。水曜日の午前中に151円台へ到達すると、深夜にFOMCを控えて今週高値の151.87円を記録。FOMCは大方の想定通り金融政策を据え置き。注目の集まった政策金利予測は全体的に利下げのパスが緩やかになったものの、年内3回の利下げがメインシナリオで不変となったことから米短期金利が低下、為替はドル売りが強まり150.27円まで押し戻された。週末に掛けては米国3月PMIが製造業&サービス業共に基準の50を上回るなど堅調な米国経済指標を拠り所にドル買い円売りが再開、151.42円まで値を戻してクローズ。
ユーロは下落。1ユーロ=1.0893ドルからスタートすると、水曜日のFOMCを1.0860で迎えた。FOMCは前述の通り金融政策を据え置き。しかし年内3回の利下げがメインシナリオで不変となったことから米短期金利が低下、為替はドル売りが強まりユーロは1.0943まで上昇。しかし翌日のユーロ圏3月PMIが特に製造業の数値が弱くユーロ売りが強まると、週末に掛けては強い勢いを伴って下落し1.0802まで安値を更新したのち、1.0805でクローズ。
ドル高、人民元安。1ドル=7.2045元からスタートすると、当局の人民元安抑制策もありドル高は限定的で7.22台での推移が継続していた。大きな動きに繋がったのは金曜日の中国基準値(東京仲値に相当)の決定で、当局が僅かに人民元安に設定したことを「当局の元安許容」と判断したトレーダーがオフショアで人民元売りを強め一気に7.2798までドル高、人民元安が進行、7.2761でクローズ。オンショアとオフショアのレート乖離(オフショアの人民元安)が目立ってきており、トレーダーは元売りにベットしている状況。
ドル買いが優勢(130/196ヵ国)
クロス円は軒並み上昇
※通貨騰落率を可視化し、現在の「相場のテーマ」の推測に役立てています
今週は円安、人民元安の継続が意識される。一方で当局による通貨安牽制、抑制策の実施が行われる可能性もあり神経質な展開になりそうだ。
ユーロと米ドルはトレンドが出ておらず、引き続き安定した値動きになる可能性が高そうな状況。
四半期末でもあり実需取引に振らされる時間帯もあるだろう。急な方向転換にも注意を払っておきたい。
想定レンジ:EUR/USD 1.0700~1.1000
ユーロドルはトレンドが出ておらず、材料に欠ける状態なのでフラットで見ておくのが無難だろう。
想定レンジ:EUR/USD 1.1030~1.0730
ユーロドルはトレンドが出ておらず、材料に欠ける状態なのでフラットで見ておくのが無難だろう。
想定レンジ:USD/CNH 7.17~7.37
先週末にオフショア市場で強い人民元売りが発生しており、しばし人民元安が続きやすい状況にある。
当局がどの程度のペースで人民元安を容認するか、出方をしっかり見ておきたい。
25日
08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨
23:00 米国2月新築住宅販売件数
26日
21:30 米国2月耐久財受注
22:00 米国1月ケース・シラー米住宅価格指数
23:00 米国3月リッチモンド連銀製造業指数
23:00 米国3月消費者信頼感指数
27日
田村日銀審議委員が金融経済懇談会であいさつ
南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利
スウェーデン中銀、政策金利
19:00 ユーロ圏3月経済信頼感
28日
16:00 ドイツ 2月小売売上高
17:55 ドイツ 3月失業者数
21:30 カナダ1月月次GDP
21:30 米国10-12月期GDP(確定値)
21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
22:45 米国3月シカゴ購買部協会景気指数
23:00 米国2月住宅販売保留指数
29日
聖金曜日で欧米が祝日
08:30 日本3月東京都区部CPI
08:30 日本2月失業率
08:30 日本2月有効求人倍率
08:50 日本2月鉱工業生産
21:30 米国2月個人消費支出(PCEデフレーター)
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