7日の日経平均株価は下落、前日比▲492.07円、▲1.23%の39,598.71円で大引け。
米国株式市場が堅調に推移したことを受けて、前日終値より240円高い40,331円で寄り付くと序盤は買いが強く40,472円まで過去最高値を更新。しかし外国為替市場で円買いが強まる中、このレベルで売りが優勢となり40,200円台へと押し戻された。
10:30頃に日銀の中川順子審議委員が松江市の講演で2%の物価安定目標の実現に向けて「着実に歩を進めている」と発言したことや、賃金と物価上昇の好循環についても「展望できる」との認識を示したことで金融政策修正に対する期待が高まり日本株は一段と売りが優勢の展開、40,000円を割り込み、39,746円で前場クローズ。
後場に入っても下落の勢いは止まらず一時39,518円まで下落したのち、39,599円で大引け。
当日は幅広い業種で売りが強まったが特に電気機器、小売、自動車の下げが大きく、半導体銘柄の東京エレクトロンが▲154円、アドバンテストが▲87円、ユニクロでおなじみのファーストリテイリングが▲43円、それぞれ日経平均株価を押し下げた。
一方で通信は買い戻されており、ソフトバンクグループが+28円、KDDIが+19円、それぞれ同指数を支えた。
なお引け後に発表された連合(全国労働組合総連合)によるプレスリリースで、2024年の春闘における賃上げ要求平均金額が+5.85%と30年ぶりの高水準となったことで金融政策修正に対する期待が一段と高まり円高、株安が進行、日経平均株価先物は一時39,000円を割り込む時間帯も見られた。
なお7日のNYクローズ直前の取引で日経平均先物は39,530円まで値を戻しており、8日の東京株式市場は7日終値と同水準でのオープンが期待される。
7日の米国株式市場は主要3指数が続伸。
ECBが最新の経済予測で期待インフレを引き下げ「2025年に目標の2%達成が可能」との見方を示したことや、「金融緩和の縮小について議論を始めた」と伝えたことで株高地合いが醸成されるなか、S&P 500指数は前日終値より33ドル高い5,137ドルで寄り付き。
午前中は勢いそのままに5,157ドルまで上昇。米長期金利の低下も株高を支えた。
午後に入りパウエルFRB議長が上院議会証言で、利下げに着手するために必要な確信は「そう遠くない」将来に得られるとの考えを示したことで一段と株高の展開、5,166ドルまで上値を伸ばした。ただ引けにかけては利食い売りが優勢で5,157ドルでクローズ。
当日は幅広い業種で買いが優勢となったが、調整地合いが続いていたIT、通信サービスが+1.8%超の上昇と指数の伸びを牽引。
個別では引き続きエヌビディアが好調で+4.47%を記録、その他の半導体銘柄も買いが優勢となった。他にメタ+3.25%、グーグル+2.27%、アマゾン+1.91%、マイクロソフト+1.75%と大型株の上昇が目立った。
①米国2月雇用統計をチェック。2月の米国の経済指標には悪化の兆しが見られている。雇用統計も大きく悪化するようだと、いよいよ利下げが意識されるため、非常に大きな注目を集める。
②全人代を意識しておきたい。一般に全人代期間中は株価にネガティブな影響のある発言は行われないと想定されるが、重要なイベントでもあるため意識を向けておく必要がある。
③半導体関連の報道に注目。今の株式市場を牽引しているのは半導体銘柄であることから、同業界のニュースや株価変動を追っておきたい。
本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたものであり、FX、CFD、その他あらゆる金融商品の購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くありません。本文書に記載されている見解や情報は、予告や通知なく変更されることがあります。本文書は、特定の投資目的や背景、特定の受領者の意思などに沿って書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている過去の価格データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことにより生じた損失についても、当社は一切その責を負いません。
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