5日の日経平均株価は小幅に反落、前日比▲11.60円、▲0.03%の40,097.63円で大引け。
米国株式市場が軟調に推移したこと、また東京早朝に発表された2月東京都区部の総合CPI(消費者物価指数)が前年同月比で+2.6%と反発していたことを要因に、前日終値より216円安い39,882円で寄り付き。
前場は節目の40,000円をクリアに割り込んだことで上値が重い展開、39,841円まで下落する局面も見られた。しかし10:30に中国本土株・香港株がオープンすると全人代開幕中でもありネガティブなニュースが限定されるとの見方からか買戻しが優勢、39,937円で前場クローズ。
後場は一段と買戻しの動きが強まり40,000円を回復すると、勢いよく40,227円まで上昇。しかしこのレベルでは売りが優勢となり前日終値とほぼ同水準となる40,098円で大引け。
業種別でみると、上昇を牽引していた電気機器に売りが見られたほか、サービス、化学にも幅広く売りが見られた。一方で商社、建設、小売業などは買い越しとなっており、日経平均株価を下支えした。
個別でみると半導体銘柄のアドバンテストが▲52円、信越化学が▲14円、それぞれ同指数を押し下げた。
なお5日のNYクローズ直前の取引で日経平均先物は39,770円を記録しており、6日の東京株式市場は下窓を開けてオープンしそうな状況。
5日の米国株式市場は主要3指数が大きく下落。
S&P 500指数は前日終値より22ドル安い5,109ドルで寄り付くと、足元の米国経済指標の軟化を嫌気して上値の重い展開。さらに発表された米国2月ISM非製造業景況指数が52.6と事前予想を下回ったことで売りが加速し、午前中に5,078ドルまで下落。
午後は特段の追加材料ないなか、米国景気の悪化を懸念した利食い売りが優勢で5,057ドルまで安値を更新したのち、引けにかけて大きく買い戻され5,079ドルでクローズ。
セクター別ではIT、一般消費財、不動産が▲1.0%超の下落を記録する一方、エネルギーや生活必需品は底堅く推移した。とはいえ銘柄の数で言えば幅広く売られた一日となっている。
個別ではテスラが▲3.93%と続落、他にマイクロソフト▲2.96%、アップル▲2.84%、アマゾン▲1.95%と特に製造プロダクトを有する大型企業が売られている。
①2月ADP雇用統計、1月JOLTS求人件数など、米国の主要な経済指標に注目。特にJOLTSは注目度が高く、政府発表の雇用統計を補完する数値で注意深く見守りたい。
②パウエルFRB議長の米下院議会証言。民主党議員より「なぜ早期に利下げをしないのか?」といった趣旨の質問が投じられると想定されるが、それに対してパウエル議長がどのような回答、金融政策の見方を示すかが焦点。こちらも非常に注目度が高い。
③引き続き全人代の動向に注目。一般に全人代期間中は株価にネガティブな影響のある発言は行われないと想定されるが、重要なイベントでもあるため意識を向けておきたい。
④日米株価指数の調整地合いが継続するか?特に半導体が上昇を牽引していることから、同業界のニュースや株価変動に注目が集まる。
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