【前日の振り返り】
19日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.54%安の15308.69ポイントだった。中国企業指数は0.87%安の5127.24ポイント。メインボードの売買代金は概算で968億7000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株高を受けて序盤に高く推移したものの、前引けにかけて下げに転じた。米長期金利の上昇を嫌気した売りが次第に幅広いセクターで優勢となった。米労働市場の底堅さを示す経済指標を受け、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退したもよう。ただ、17日に付けた終値ベースの昨年来安値(15276.90ポイント)が意識され、終盤は下げ渋った。
【きょうの見通し】
週明け22日の香港市場は反発か。前週末の米ハイテク株高の流れを引き継ぎ、香港市場でも買いが先行するだろう。米ミシガン大学が19日午前に公表した1年先期待インフレ率速報値は2.9%と前月の3.1%から低下。インフレ懸念が和らぎ、同日のNY債券市場で長期金利の指標となる米10年債利回りは前日の4.144%から4.1302%に低下して終了した。
中国人民銀行(中央銀行)がきょうの寄り付き前に発表する最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)が注目の材料となりそうだ。なお、人民銀は15日の公開市場操作(オペ)で、LPRの算出基準となる中期貸出制度(MLF)の1年物金利を前月と同水準に据え置いている。
【前日の振り返り】
19日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.47%安の2832.28ポイントだった。深セン成分指数は0.68%安の8787.02ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6666億900万元だった。
上海総合指数は総じてマイナス圏でもみ合った。終値ベースで2020年5月25日以来、約3年8カ月ぶり安値を再び更新。前場はわずかながらプラス圏に浮上する場面もあったが、買いの勢いは弱かった。中国経済の先行き不安が根強いなか、週末を前にリスクを回避する動きが優勢。中国政府による追加金融緩和や財政出動への期待が続いているものの、実施時期が不透明との見方もあり、投資家心理を悪化させた。
セクター別では、風力発電設備が全面安。太陽光発電設備、送配電設備、インターネットサービスなども安い。半面、ゲーム、観光・ホテル、宝飾品などが買われた。
A株市場では、前日に高かった太陽電池関連の晶澳太陽能科技(002459)と隆基緑能科技(601012)が反落。送配電用機器の思源電気(002028)、環境関連の福建龍浄環保(600388)、北京東方園林環境(002310)、自動車部品メーカーの寧波均勝電子(600699)も下げが目立った。半面、台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(601138)が続伸したほか、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(002555)、完美世界(002624)、大手旅行会社の中青旅控股(600138)、小売チェーン運営の王府井集団(600859)などが買いを集めた。
上海B株指数は0.50%安の224.35ポイント、深センB株指数は0.21%安の1018.83ポイントだった。
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