【前日の振り返り】
18日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.75%高の15391.79ポイントだった。中国企業指数は0.76%高の5172.05ポイント。メインボードの売買代金は概算で1073億5000万HKドル。
ハンセン指数は、序盤はマイナス圏に沈む場面もあったが、もみ合いながら徐々に上げ幅を拡大した。前日の米株安が嫌気されたものの、ハンセン指数は前日まで4日続落し、終値で2022年10月31日以来およそ1年3カ月ぶりの安値を付けた後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻しが入った。また、一時、心理的節目の2800ポイントを割る水準まで下げていた上海総合指数が終盤にプラス圏に浮上したことも投資家心理を強気に傾けた。
【きょうの見通し】
19日の香港市場は強弱材料が入り混じり、方向感に乏しい展開か。米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退し、足元で米長期金利が上昇している。半面、前日の米株式相場の反発を受けた買いが入りそうだ。
米長期金利の指標となる米10年債利回りは18日、前日比0.038%高い4.142%で終えた。新規失業保険申請件数が18.7万件と市場予想の20.7万件を下回る強い結果となり、米労働市場の力強さが意識されて債券が売られた。同日のNY株式相場はダウ平均が4日ぶりに反発。S&P500とナスダック総合はともに3日ぶりに反発した。アナリストが投資判断を引き上げたアップルや台湾積体電路製造(TSMC)の決算を好感した半導体株が上昇し相場をけん引した。
【前日の振り返り】
17日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに大幅に反落。終値は前日比2.09%安の2833.62ポイントだった。深セン成分指数は2.58%安の8759.76ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6375億3000万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後、徐々に下げ幅を拡大すると、終値は2020年5月25日以来、約3年8カ月ぶり安値だった。早期利下げ観測が後退し、前日の米株式相場が下落した流れを引き継いだほか、主要経済指標の発表を受けて中国の景気減速が意識され、売りが広がった。注目された2023年の実質国内総生産(GDP)成長率は5.2%となり、政府目標の「5%前後」を上回ったものの、10-12月期は5.2%増と市場予想(5.3%増)から下振れた。セクター別では、太陽光発電設備やバッテリー素材、バイオ製品、貴金属、半導体、電源設備がほぼ全面安となるなど、幅広いセクターで売りが優勢だった。
A株市場では、立訊精密工業(002475)や歌爾(002241)、王府井集団(600859)、中国旅遊集団中免(601888)などが大きく売られたほか、重慶長安汽車(000625)やBYD(002594)も下げた。半面、中聯重科(000157)が高かったほか、大株主による買い増し計画が明らかになった杭州海康威視数字技術(002415)も買われた。
上海B株指数は1.97%安の224.42ポイント、深センB株指数は1.86%安の1027.94ポイント。
【前日の振り返り】
18日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.43%高の2845.78ポイントだった。深セン成分指数は1.00%高の8680.09ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8647億9100万元だった。
上海総合指数は中国景気不安から幅広い銘柄で売りが先行し、序盤に心理的節目の2800ポイントを割り込んだ。ただ、2020年4月28日以来およそ3年9カ月ぶりの安値圏で推移した後に切り返し、大引けにかけて上げ幅を広げた。中国政府による追加金融緩和や財政出動への期待が根強く、割安感が強まった銘柄を買い直す動きが相場を押し上げたもよう。セクター別では、太陽光発電設備や証券、ゲーム、バッテリー素材が買われた。半面、石油が軒並み安となったほか、観光、公共事業、小売りが売られた。
A株市場では太陽電池関連が急上昇。晶澳太陽能科技(002459)とTCL中環新能源科技(002129)がストップ高を付け、隆基緑能科技(601012)も大幅高だった。台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(601138)、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888)、自動車部品の寧波均勝電子(600699)は大幅に反発した。半面、環境マネジメントの東江環保(002672)、製紙のチェンミン・ペーパー(000488)、製鉄のアンガン・スチール(000898)が安い。
上海B株指数は0.47%高の225.47ポイントと反発。深センB株指数は0.68%安の1021.00ポイントと続落した。
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