18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は横ばい。終値は148.16円と前営業日NY終値(148.16円)とほぼ同水準だった。前週分の米新規失業保険申請件数が18.7万件と予想の20.7万件より強い結果となったほか、12月米住宅着工/建設許可件数が予想を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。23時前に一時148.30円と日通し高値を付けた。米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.1516%前後と昨年12月13日以来の高水準を記録した。
ただ、前日の高値148.52円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服。引けにかけては148円台前半で上値が重くなった。
ユーロドルは小反落。終値は1.0876ドルと前営業日NY終値(1.0883ドル)と比べて0.0007ドル程度のユーロ安水準だった。良好な米経済指標が相次いだことを受けて米長期金利が上昇するとユーロ売り・ドル買いが進行。1時前に一時1.0847ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.0845ドルが目先サポートとして働くとじりじりと下値を下値を切り上げ、1.0878ドル付近まで下げ渋った。
なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「インフレ率が目標の2%への軌道に乗っているというより多くの証拠を確認したい」「第3四半期になるまで利下げを実施するとは予想していない」などと語った。
ユーロ円は4営業日ぶりに小反落。終値は161.15円と前営業日NY終値(161.24円)と比べて9銭程度のユーロ安水準。24時前に一時160.65円と本日安値を付けたものの、売り一巡後は下げ渋った。ユーロドルの下落につれた売りが出た半面、ドル円の上昇につれた買いが入った。
代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは下落。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、NY午後に入ると売りが強まった。対ドルでは一時4万0611ドル前後まで下落したほか、対円では602万円台まで値を下げた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、日本の12月の消費者物価指数(CPI)を見極めた後は、日米債券利回りや日経平均株価の動向に連れた値動きが予想される。
ドル円は、連邦公開市場委員会(FOMC)での早期利下げ開始観測の後退、日銀金融政策決定会合での早期マイナス金利解除観測の後退を受けて148円台まで買い戻されている。
1月9日時点のCFTCでの円のネット売り持ちポジションは、55949枚(NY終値:144.48円)となっており、昨年11月14日の130249枚(NY終値:150.37円)から大幅に減少していた。ドル売り・円買いの背景には、3月FOMCでの利下げ開始観測や日銀の早期マイナス金利解除観測があったが、日米金融政策が当分現状維持される可能性が高まりつつあることでドル買い・円売りに繋がっている。
本日は、日本の12月のCPIを見極めて、日銀のマイナス金利解除時期を探ることになる。
植田日銀総裁は、金融政策の正常化に向けて、「第1の力」と「第2の力」を注視している。
「第1の力」である円安による輸入物価の上昇などの悪い物価上昇は、鎮静化しつつある。輸入物価指数は、ピークだった2022年7月の前年比+49.2%から、2023年12月には同比-4.9%まで低下していた。
「第2の力」は、賃金と物価がともに上昇する好循環という良い物価上昇であるが、先日発表された昨年11月の実質賃金は20カ月連続の減少を記録しており、本日発表される昨年12月のCPIに要注目となる。
8時30分に発表される12月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合)は前年比+2.3%と予想されており、11月の同比+2.5%からの伸び率鈍化が見込まれている。生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)の予想は同比+3.7%で、11月の同比+3.8%からの伸び率鈍化が見込まれている。
日本の12月インフレ率が予想通りだった場合、日銀のマイナス金利解除は4月以降に先送りされる可能性が高まることで、円売り要因となる。
来週22-23日の日銀金融政策決定会合での「経済・物価の情勢」(展望リポート)では、昨年10月時点に比べて原油価格が大幅に下落していることから、2024年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の上昇率見込みを10月時点の2.8%から2%台半ばに下方修正する可能性が警戒されており、円売り要因となっている。
※時刻表示は日本時間
<国内>
○08:30 ☆ 12月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比2.3%)
○08:30 ☆ 12月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比3.7%)
○13:30 ◇ 11月第三次産業活動指数(予想:前月比0.2%)
<海外>
○16:00 ◇ 12月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比▲0.5%)
○16:00 ◎ 12月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比▲0.5%/前年比1.1%)
○16:00 ◎ 12月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比▲0.6%/前年比1.3%)
○16:30 ◇ 12月スイス生産者輸入価格
○19:00 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○22:30 ◎ 11月カナダ小売売上高(予想:前月比横ばい/自動車を除く前月比▲0.1%)
○24:00 ◎ 1月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:70.0)
○24:00 ◎ 12月米中古住宅販売件数(予想:前月比横ばい/年率換算382万件)
○20日01:15 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
○20日03:00 ◎ バー米連邦準備理事会(FRB)副議長(銀行監督担当)、討議に参加
○20日06:00 ◎ 11月対米証券投資動向
○世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議、最終日)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
18日21:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
(12月14日分)
「引き締め姿勢をしばらくの間維持する必要性と引き続き警戒と忍耐が必要」
「インフレは近い将来に再加速する可能性が高いため、警戒が必要」
「油断の余地がないことを強調」
「金融状況の大幅な緩和を確認」
18日22:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「最悪の結果は利下げしてから再び利上げしなければいけないこと」
「2%への軌道に乗っているというより多くの証拠を確認したい」
「インフレ進展が鈍化した場合、金利を高水準に長期間維持することが望ましい」
※時間は日本時間
<ドル円=1/17安値を支持に押し目買いスタンス>
寄引同事線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。3手連続陽線の後に寄引同事線を付けたものの、依然として転換線を大きく上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は17日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス2 149.75(2023/11/22高値)
レジスタンス1 148.83(2023/11/28高値)
前日終値 148.16
サポート1 147.08(1/17安値)
サポート2 146.44(日足一目均衡表・雲の上限)
<ユーロドル=1.09ドル前半で下向きの転換線が抵抗水準>
陰線引け。転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の上で引けているものの売りシグナルが優勢な展開となっている。孕み線で反落して転換線を下回って引けており、続落の可能性が示唆されている。
本日は1.0921ドルまで水準を下げた転換線を抵抗に戻り売りスタンスで臨みたい。下サイドでは、一目・雲の上限1.0852ドルや200日移動平均線1.0846ドルが意識される。
レジスタンス1 1.0921(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.0876
サポート1 1.0750(日足一目均衡表・雲の下限)
<ユーロ円=1/18安値を支持に押し目買いスタンス>
小陰線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。3手連続陽線の後、孕み線で反落したものの転換線を大きく上回って引けており、反発の可能性が示唆されている。
本日は18日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 162.25(2023/11/29高値)
前日終値 161.15
サポート1 160.65(1/18安値)
<豪ドル円=96円前半の基準線を支持に押し目買い>
陽線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。2手連続陽線で転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は96.97円の転換線を念頭に置き、96.20円台の基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 98.54(2023/11/24高値)
前日終値 97.38
サポート1 96.21(日足一目均衡表・基準線)
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