【前日の振り返り】
17日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に4営業日続落。終値は前日比3.71%安の15276.90ポイントだった。中国企業指数は3.94%安の5132.82ポイント。メインボードの売買代金は概算で1305億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は始値がこの日の高値となる「寄り付き天井」となった。一時は下落率が4%を超え、終値は22年10月31日以来およそ1年3カ月ぶりの安値圏だった。前日のNY市場で米長期金利が上昇し、米株式相場が下落した流れを引き継いだ上、中国の不動産指標の悪化が嫌気され、景気不安から幅広い銘柄に売りが波及した。中国国家統計局が午前に発表した23年の商品不動産の販売額は前年比6.5%減、不動産開発投資額は9.6%減だった。ともに下落率が同年1-11月より拡大した。主要70都市の12月の新築住宅平均価格(中国国家統計局のデータに基づきロイターが算出)は前月比の下落率が0.4%と、23年3月以来9カ月ぶりの大きさだった。
【きょうの見通し】
18日の香港市場は反発か。ハンセン指数は前日まで4営業日続落し、終値はおよそ1年3カ月ぶりの安値を付けた後とあって、大きく下げた銘柄を中心に買い戻す動きが広がりそうだ。
一方、中国国家統計局が17日発表した23年10-12月期のGDP成長率は前年同期比5.2%となり、伸び率は7-9月期(4.9%)から加速したが、前年同期が新型コロナウイルスの流行で低水準だった影響も大きく、中国の景気減速が意識される結果となった。ただ、上海総合指数は前日に終値で20年5月25日以来、約3年8カ月ぶりの安値水準まで沈んでおり、景気対策や相場対策への期待感は強い。
【前日の振り返り】
17日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに大幅に反落。終値は前日比2.09%安の2833.62ポイントだった。深セン成分指数は2.58%安の8759.76ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6375億3000万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後、徐々に下げ幅を拡大すると、終値は2020年5月25日以来、約3年8カ月ぶり安値だった。早期利下げ観測が後退し、前日の米株式相場が下落した流れを引き継いだほか、主要経済指標の発表を受けて中国の景気減速が意識され、売りが広がった。注目された2023年の実質国内総生産(GDP)成長率は5.2%となり、政府目標の「5%前後」を上回ったものの、10-12月期は5.2%増と市場予想(5.3%増)から下振れた。セクター別では、太陽光発電設備やバッテリー素材、バイオ製品、貴金属、半導体、電源設備がほぼ全面安となるなど、幅広いセクターで売りが優勢だった。
A株市場では、立訊精密工業(002475)や歌爾(002241)、王府井集団(600859)、中国旅遊集団中免(601888)などが大きく売られたほか、重慶長安汽車(000625)やBYD(002594)も下げた。半面、中聯重科(000157)が高かったほか、大株主による買い増し計画が明らかになった杭州海康威視数字技術(002415)も買われた。
上海B株指数は1.97%安の224.42ポイント、深センB株指数は1.86%安の1027.94ポイント。
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