【前日の振り返り】
16日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に3営業日続落。終値は前日比2.16%安の15865.92ポイントだった。中国企業指数は1.90%安の5343.30ポイント。メインボードの売買代金は概算で844億1000万HKドル。
ハンセン指数は前場に下げ幅を広げ、心理的節目の16000ポイントを割り込んだ。後場は下落率2%付近で推移し、終値は2022年11月3日以来およそ1年2カ月ぶりの安値圏となった。中国の2023年10-12月期の国内総生産(GDP)や、12月の小売売上高、鉱工業生産など主要経済指標の発表を17日に控え、持ち高を整理する売りが幅広いセクターで優勢だった。15日の主要欧州株式相場や、この日の米ダウ平均先物が下落していることも投資家心理を弱気に傾けたもよう。
【きょうの見通し】
17日の香港市場は続落して始まるか。早期利下げ観測が後退し、前日の米株式相場が下落した流れを引き継ぐと予想する。FRBのウォラー理事が、インフレ率の低下が持続すると明確になるまで利下げを急ぐべきではないとの考えを示し、16日のNY債券市場で長期金利の指標となる米10年債利回りが先週末の3.950%から4.056%に上昇して終えた。
売り一巡後は、中国経済指標の結果を見極めたいとの気分が広がりそうだ。中国国家統計局が2023年10-12月期の国内総生産(GDP)や12月の小売売上高、鉱工業生産などを日本時間午前11時に発表する予定。中国の李強首相は16日、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で行った基調講演で、2023年のGDP成長率が「5.2%前後になる見込みだ」と明らかにした。目標の「5%前後」を上回ったことになる。
【前日の振り返り】
16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比0.27%高の2893.99ポイントだった。深セン成分指数は0.31%高の8992.07ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6848億3500万元だった。
上海総合指数は方向感に乏しい展開。安く寄り付いた後、ほどなくして切り返したものの、勢いは続かなかった。中盤はマイナス圏でもみ合ったが、下値の堅さが意識されると終盤に再びプラス圏へ浮上。中国経済の先行き不安が根強いなか、2023年10-12月期の国内総生産(GDP)や、12月の小売売上高、鉱工業生産など主要経済指標の発表をあすに控え、持ち高整理の売りが重荷となった半面、当局による景気対策や相場対策への期待が地合いを支えた。
A株市場では、太陽光発電設備の総合メーカーの晶澳太陽能科技(002459)、23年12月本決算の増益見通しを発表した半導体製造装置メーカーの北方華創科技集団(002371)、家電メーカーの海信家電集団(000921)、シリコンウエハーメーカーのTCL中環新能源科技(002129)が大幅高。新華人寿保険(601336)、中国太平洋保険(601601)、中国民生銀行(600016)など金融株の一角も買いを集めた。半面、企業向けクラウド大手の用友網絡科技(600588)、環境関連の北京東方園林環境(002310)、福建龍浄環保(600388)、ゲーム関連の完美世界(002624)、奥飛娯楽(002292)などが下げた。
上海B株指数は0.76%高の228.94ポイント、深センB株指数は0.54%高の1047.44ポイント。
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