15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は145.73円と前営業日NY終値(144.88円)と比べて85銭程度のドル高水準となった。日本株相場の上昇などを背景に円安・ドル高が進んだ東京市場の流れを海外市場でも引き継いだ。ナイト・セッションの日経平均先物が堅調に推移し、3万6170円まで上昇したことも相場の支援材料となり、前週末の高値145.57円を上抜けて一時145.94円まで上値を伸ばした。
ただ、米国市場がキング牧師誕生日で休場となる中、一目均衡表雲の下限145.96円や節目の146.00円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服した。
ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0950ドルと前営業日NY終値(1.0951ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ安水準だった。東京市場から続く円安・ドル高の流れがユーロドル相場にも影響し、対ユーロでもドル買いが先行。19時30分前に一時1.0934ドルと日通し安値を更新した。ただ、欧州中央銀行(ECB)高官らが利下げに慎重な姿勢を示すと下げ渋った。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測も根強く、相場を下支えした面があった。
もっとも、本日は米国市場が休場だったことから動意に乏しく、狭い範囲での動きにとどまった。今日の高値は東京時間に付けた1.0968ドルで値幅は0.0034ドル程度だった。
ユーロ円は3日ぶりに反発。終値は159.60円と前営業日NY終値(158.66円)と比べて94銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが優勢になると、21時30分過ぎに一時159.83円と本日高値を付けたものの、買い一巡後は159円台半ばでのもみ合いに転じた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、リスク選好的な円売りの背景となっているバブル崩壊後の高値を更新中の日経平均株価やマイナス領域に落ち込んだ本邦2年債利回りの動向を眺めながら、昨日上値を抑えた日足一目均衡表・雲の下限145.96円の攻防を見極める展開が予想される。
ドル円は、昨年11月13日の高値151.91円から12月28日の安値140.25円まで11.66円下落した後、先週は146.41円まで上昇して、半値戻しの146.08円を上回った後に144.36円まで反落したものの、昨日は145.94円まで反発した。
昨日のドル円の上値を抑えた一目均衡表・雲の下限145.96円は、本日も同水準に位置しているが、17日は145.92円、18日は145.34円まで下りてくる。
雲の下限が抵抗帯として上値を抑えるのか、それとも、雲を上抜けて、61.8%戻し(151.91円-140.25円)の147.46円を目指すのか注目していきたい。
8時50分に発表される昨年12月企業物価指数は前年比-0.3%と予想されており、2021年2月以来のマイナスに転落することが見込まれている。11月の企業物価指数は前年比+0.3%に留まり、2022年12月の同比+10.6%をピークに11カ月連続で伸び率が縮小していたことで、予想通りならば12カ月連続での伸び率鈍化となる。
日銀のマイナス金利解除観測は、令和6年能登半島地震の影響で4月以降に後退しているが、企業物価指数がマイナスに転落した場合は、さらに先送りされる可能性を高めることになる。
昨日の日本国債の利回りは、日銀の早期政策正常化観測の後退を背景に、新発10年国債利回りは0.55%まで低下し、2年債利回りは昨年7月下旬以来初めてマイナス圏に沈んだ。
市場のコンセンサスは、日銀は、3月の春闘の集中回答を踏まえた4月25-26日の日銀金融政策決定会合でマイナス金利を解除する見込みとなっている。
※時刻表示は日本時間
<国内>
○08:50 ◇ 12月企業物価指数(予想:前月比横ばい/前年比▲0.3%)
<海外>
○08:30 ◇ 1月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○16:00 ◎ 12月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.1%/前年比3.7%)
○16:00 ◎ 12月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)
○16:00 ◎ 9-11月英失業率(ILO方式、予想:4.2%)
○16:15 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○19:00 ◎ 1月独ZEW景況感指数(予想:12.0)
○19:00 ◎ 1月ユーロ圏ZEW景況感指数
○22:15 ◇ 12月カナダ住宅着工件数(予想:24.30万件)
○22:30 ◎ 12月カナダCPI(予想:前月比▲0.3%/前年比3.4%)
○22:30 ◎ 1月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:▲5.0)
○24:00 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、議会証言
○17日01:00 ◎ ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
15日21:24 ナーゲル独連銀総裁
「利下げの議論は時期尚早」
「市場は時に過度に楽観的だ」
「インフレはまだ高すぎる」
「データに基づいて会合ごとに判断する」
「利下げを考える前に、夏の休暇を待つことができるかもしれない」
15日21:35 ホルツマン・オーストリア中銀総裁
「今年の利下げを見込むべきではない」
「利下げについて議論する理由がない」
※時間は日本時間
<ドル円=144円後半まで上昇の転換線を支持に押し目買い>
陽線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けていることで、売りシグナルが優勢な展開となっている。しかし、2手連続陰線の後、抱き線で切り返して転換線を上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は144.64円まで水準を上げてきた転換線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス2 146.81(日足一目均衡表・雲の上限)
レジスタンス1 146.41(1/11高値)
前日終値 145.73
サポート1 144.64(日足一目均衡表・転換線)
サポート2 143.33(日足一目均衡表・基準線)
<ユーロドル=基準線や転換線を念頭に置いた取引>
極小陰線引け。転換線は基準線を下回っているものの、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで買いシグナルが優勢な展開となっている。3手連続陰線でも転換線を上回って引けており、反発の可能性が示唆されている。
本日は1.0950ドルの基準線、1.0938ドルの転換線を念頭に置き、雲の上限を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 1.1046(1/2高値)
前日終値 1.0950
サポート1 1.0845(日足一目均衡表・雲の上限)
<ポンド円=1/12安値を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で推移していることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。2手連続陰線の後で切り返し、転換線を大きく上回って引けており、続伸の可能性が示唆されている。
本日は12日の安値を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 186.16(1/11高値)
前日終値 185.49
サポート1 184.48(1/12安値)
<NZドル円=基準線を支持に押し目買いスタンス>
陰線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで、三役好転の強い買いシグナルが点灯している。3手連続陰線でも転換線を上回っては引けており、反発の可能性が示唆されている。
本日は90.10円の転換線を念頭に置き、基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 90.99(1/11高値)
前日終値 90.34
サポート1 89.38(日足一目均衡表・基準線)
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