【前日の振り返り】
11日の香港株式市場で、ハンセン指数は8営業日ぶりに反発。終値は前日比1.27%高の16302.04ポイントだった。中国企業指数は1.35%高の5494.48ポイント。メインボードの売買代金は概算で937億1000万HKドル。
ハンセン指数は序盤に上げ幅を拡大すると、その後もプラス圏で堅調に推移し、終値は5日以来、約1週間ぶりの高値だった。前日の米株高が好感されたほか、指数は前日まで7日続落し、約1年2カ月ぶりの安値を更新した後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きも広がった。ただ、米中の主要経済指標の発表を前に様子見ムードも広がり、相場の重しとなった。
【きょうの見通し】
12日の香港市場は反落して始まるか。注目の2023年12月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比の上昇率が3.4%と市場予想の3.2%を上回った。米国のインフレ鎮静に時間がかかるとの見方から、早期の米利下げ観測が後退しそうだ。中東の地政学的リスクも地合いを悪化させるだろう。紅海での商船攻撃を続けるイエメンの親イラン武装組織フーシ派拠点に対し、米英が攻撃を開始したと伝わった。
もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開がありそうだ。米長期金利の低下を背景に、前日の米株式相場は小幅ながら上昇して終えた。また、中国指導部が「美麗中国」建設の長期計画を打ち出したことで、新エネルギー車産業の振興策や環境保護につながるインフラの整備事業への期待が高まると予想する。
【前日の振り返り】
11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.31%高の2886.65ポイントだった。深セン成分指数は1.47%高の9053.88ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7120億7600万元だった。
上海総合指数は安く始まった後、前場は前日終値を挟んで一進一退。後場はプラス圏を推移して終えた。前日終値は約3年7カ月ぶりの安値とあって自律反発を狙う買いが幅広いセクターに入り、相場を支えた。半面、中国景気の先行き不安は根強く、心理的節目の2900ポイントに近い水準では伸び悩んだ。セクター別では、バッテリー素材、教育、造船が全面高のほか、電池、ソフトウエア開発、ゲームが高い。一方、石炭が逆行安を演じた。
A株市場では、車載電池関連の寧波杉杉(600884)と国軒高科(002074)、アニメーション制作の奥飛娯楽(002292)が高い。テクノロジー株の曙光信息産業(603019)、紫光(000938)、科大訊飛(002230)、自動車株のBYD(002594)、広州汽車集団(601238)も買われた。一方、石油大手のシノペック(600028)とペトロチャイナ(601857)、送電技術の国電南瑞科技(600406)、家電大手の海信家電集団(000921)が下げた。
上海B株指数は0.19%安の224.19ポイントと反落。深センB株指数は0.55%高の1046.11ポイントと8営業日ぶりに反発した。
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