12日の日経平均株価は小幅に反発、前日比+80.92円、+0.21%となる39,523.55円で大引け。
前日に発表された米国3月PPI(生産者物価)が事前予想を下回り、ハイテク銘柄を中心に強気の相場が続いたことから日本株も先物で上昇。
日経平均株価は前日の終値より279円高い39,722円で寄り付くと、勢いそのままに39,775円まで高値を更新した。しかしこのレベルでは次第に利食い売りが優勢になると、その後に前日の終値に近い39,458円まで値を下げる場面も見られた。
次第に値を戻して39,600円台での推移が午後2時ごろまで続いたが、引けに掛けては週末でもありリスク回避の動きが優勢、39,524円まで値を下げて引けた。発表された日本2月設備稼働率が前月比で▲0.5%と落ち込んだことや、中国本土と香港株式市場で売りが優勢になったことで積極的に上値を追う展開にはならなかった。
当日は電気機器や不動産に買いが広がった。半導体銘柄の東京エレクトロンが+57円、アドバンテストが+14円、三井不動産が+12円、住友不動産が+11円それぞれ日経平均株価を押し上げた。
一方で四半期の決算に合わせて業績予想を公表したファーストリテイリングが大きく売られ日経平均株価を▲190円押し下げた。業績の下方修正ではなかったが、当社に対する市場の大きな期待の一部が剥落した格好。
なお週末にイランがイスラエルに向けてドローンやミサイルを発射したことを受けて、15日早朝の日経平均株価CFDは39,140円で取引されており、15日の東京株式市場は大きく下窓を開けてオープンしそうな状況。
12日の米国株式市場はリスクオフムードが広がり主要3指数が揃って下落。
NY入り前の21:30頃、イランによるイスラエルへの報復攻撃の確度が高まったとして時間外で米国株価指数が下落。
S&P 500指数は前日終値より24ドル安い5,175ドルで寄り付くと23:00に発表された4月ミシガン大学消費者センチメントは信頼感指数が予想を下回る77.9、期待インフレ率が予想を上回る+3.1%(前年同月比)となり、高インフレ、小幅な成長鈍化を連想させる数値だったことからリスクオフが加速する展開となり、5137ドルまで下落した。
週末でもあり、且つリスクオフムードが漂う中でNY午後に入っても軟調な値動きは続いた。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁や、米ボストン連銀のコリンズ総裁から利下げを急がない姿勢が強調されたこともあって一時5,108ドルまで安値を更新したのち、5,123ドルで引けた。
当日は地政学リスクが意識されたことで全業種へ売りが広がった。特にS&P 500指数への寄与度が大きいエヌビディアが▲2.68%、メタが▲2.15%、アマゾン▲1.54%、マイクロソフト▲1.41%、グーグル▲1.05%と軒並み売られた。
①中東情勢に注目。週末にイランがイスラエルに向けてドローンやミサイルを発射したことで中東全域を巻き込む地域戦争に拡大する危険が懸念されており、状況を注意深く見守る必要がある。
②21:30に発表予定の米国3月小売売上高。好調な米国経済を支える個人消費を見極める指標としてしっかり見ておきたい。
③米長期金利の動向。株価指数も地政学によるリスクオン、リスクオフに反応しやすいが、同じく米長期金利も反応しやすい1つの指標と言える。相場の全体感を抑えるための指標として為替と株価指数とセットで見ておきたい。
本レポートに記載されている情報や見解は、一般的な情報としての使用のみを目的としたものであり、FX、CFD、その他あらゆる金融商品の購入や売却に関する勧誘や依頼の意図は全くありません。本文書に記載されている見解や情報は、予告や通知なく変更されることがあります。本文書は、特定の投資目的や背景、特定の受領者の意思などに沿って書かれ配布されたものではありません。本文書内で引用・言及されている過去の価格データは、当社独自の調査や分析に基づいており、当社はそのデータの提供元やそのデータそのものの信頼性につき、いかなる保証もせず、また筆者や訳者、各国の支社・ 支店も、本文書の内容の正確性や完全性についても一切保証しません。本文書の内容に基づく直接または間接の損失、そして本文書を信頼したことにより生じた損失についても、当社は一切その責を負いません。
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