【前日の振り返り】
休場明け27日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前営業日比1.74%高の16624.84ポイントだった。中国企業指数は2.09%高の5603.70ポイント。メインボードの売買代金は概算で992億4000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付き、じりじりと上げ幅を広げる展開。米連邦準備理事会(FRB)が来年に利下げを3回行うとの見方から前日の米株式相場が上昇し、投資家が運用リスクを取りやすくなった。クリスマス連休前の22日に急落していたゲーム銘柄が買い直されたほか、幅広いセクターが上昇。ハンセン指数は上昇率が2%を超えると上値が重くなったものの、終値は18日以来の高値圏だった。
【きょうの見通し】
28日の香港市場は前日の米株高を好感して買いが先行するものの、上値の重い展開となりそうだ。27日のNY株式相場は主要3指数がそろって上昇。年内最終週で薄商いとなったが、早期利下げ転換期待や米10年債利回りの低下が引き続き支援となった。
一方、中国の国家統計局が27日に発表した統計によると、2023年11月の工業企業(年間売上高2000万元以上の企業)の税引き前利益は前年同月比29.5%増となり、市場予想から上振れた。上げ幅は10月(2.7%増)から大きく拡大し、4カ月連続でプラス成長となったことは投資家心理の改善につながっている。ただ、ハンセン指数は前日に終値で18日以来の高値を付けており、利益確定の売りが出やすいほか、年末とあって持ち高調整の動きも予想され、相場の重しとなりそうだ。
【前日の振り返り】
27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.54%高の2914.61ポイントだった。深セン成分指数は0.38%高の9191.74ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6368億3500万元だった。
上海総合指数は、序盤はマイナス圏での推移が目立ったが、中盤にプラス圏に浮上して心理的節目の2900ポイントを回復すると、後場はプラス圏で堅調に推移した。中国景気の先行き不安が相場の重しとなる一方、指数は前日に約1年2カ月ぶり安値を付けた後とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きが広がった。国家統計局が午前に発表した2023年11月の工業企業(年間売上高2000万元以上の企業)の税引き前利益が前年同月比29.5%増と、4カ月連続でプラス成長となったことも好感された。
セクター別では、証券が全面高となったほか、食品・飲料や半導体、石油などが買われた半面、公共事業や太陽光発電設備、バッテリーなどが売られた。
A株市場では、TCL科技集団(000100)、寧波杉杉(600884)などが上げたほか、原油価格の上昇を受けてペトロチャイナ(601857)やシノペック(600028)も買われた。半面、国軒高科(002074)や雲南恩捷新材料(002812)が売られたほか、第三者割当増資計画を発表した中国国際航空(601111)も下げた。
上海B株指数は0.94%高の224.73ポイント、深センB株指数は0.50%高の1059.07ポイント。
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