【前日の振り返り】
12日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反発。終値は前日比1.07%高の16374.50ポイントだった。中国企業指数は1.48%高の5614.50ポイント。メインボードの売買代金は概算で866億2000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いた後、もみ合いながら上げ幅を拡大。米景気懸念が後退する一方、米連邦準備理事会(FRB)が2024年前半にも利下げに転じるとの観測を受けて投資家はリスクを取りやすくなった。香港市場では前日まで3営業日続落し、1年1カ月ぶり安値圏で推移しているとあって、値ごろ感の強まった銘柄を買い戻す動きが優勢。中国当局による景気対策への期待も地合いを支えた。中国本土で翌年の経済運営の基本方針を決める中国の中央経済工作会議は11-12日に開かれた可能性があると外電が報じた。
【きょうの見通し】
13日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ、続伸して始まるか。11月の米CPIの結果を受け、インフレの鈍化が続くなかでFRBの利上げ局面が終わるとの見方が強まりそうだ。ただ、買い一巡後はハンセン指数が伸び悩む展開がありそうだ。FOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見を香港時間14日未明に控え、様子見気分が次第に広がると予想する。
11-12日に開かれた「中央経済工作会議」も相場の支えとなるだろう。同会議で中国指導部が来年の経済運営方針を決めたことで、投資家が運用リスクを取りやすくなる。来年の施策として、積極的に不動産リスクを解消し、不動産企業の資金需要に応え、「不動産市場の平穏で健全な発展を促進する」方針が盛り込まれた。
【前日の振り返り】
12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日続伸。終値は前日比0.40%高の3003.44ポイントだった。深セン成分指数は0.08%安の9625.26ポイントと3営業日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7874億9600万元だった。
上海総合指数は安く始まり、中盤までは前日終値を挟んだ狭いレンジでもみ合い。中国景気の減速懸念がくすぶる半面、中国政府の経済政策への期待は根強く、方向感を欠いた展開となった。中国指導部が来年の経済運営の基本方針を決める中央工作会議が前日から開催中と伝わり、今後は具体的な景気対策が打ち出されるとの観測が相場を支えた。指数は終盤に上げ幅を広げ、終値は4日以来およそ1週間ぶりに心理的節目の3000ポイントを回復した。セクター別では、造船が全面高のほか、教育、不動産、建材が買われた。一方、クリーンエネルギー関連や医療機器、証券が売られた。
A株市場では不動産株の保利発展控股集団(600048)、招商局蛇口工業区控股(001979)、万科企業(000002)、造船株の中国船舶重工(601989)が高い。石炭化学工業の夏宝豊能源集団(600989)、ディスプレー広告の分衆伝媒信息技術(002027)は続伸した。一方、医薬品株の上海復星医薬(600196)と江蘇恒瑞医薬(600276)、華潤三九医薬(000999)がともに下落。台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(601138)、製鉄大手の宝山鋼鉄(600019)も売られた。
上海B株指数は0.20%安の229.37ポイントと3営業ぶりに反落。深センB株指数は0.46%高の1083.20ポイントと5営業日続伸した。
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