【前日の振り返り】
5日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。終値は前日比1.91%安の16327.86ポイントだった。中国企業指数は1.64%安の5609.63ポイント。メインボードの売買代金は概算で1180億2000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付くと、もみ合いながら下げ幅を拡大した。終値は22年11月10日以来、約1年1カ月ぶりの安値を連日で更新した。週内に米国の雇用統計や、中国の貿易統計や物価統計が発表されるほか、中国で来年の経済運営の基本方針を決める中央経済工作会議の開催が近づいているとされており、国内外のイベントを前に持ち高を整理する売りが続いた。午前中に発表された11月の財新中国サービス業購買担当者景気指数(PMI)は51.5と前月比1.1ポイント上昇し、3カ月ぶりの高水準となったが、支援材料にはならなかった。
【きょうの見通し】
6日の香港市場は様子見ムードか。今週は7日に中国の貿易統計、8日に米国の雇用統計、9日に中国の物価統計が発表される。また、中国で来年の経済運営の基本方針を決める中央経済工作会議の開催が近づいているとされている。国内外のイベントを控え、投資家は積極的にリスクを取りにくいだろう。
一方、米長期金利の低下が支援材料になりそうだ。5日に発表された10月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数は873万3000件と、2021年3月以来の低水準となった。これを受けて米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終了したとの見方が強まり、米10年債利回りは前日の4.286%から4.167%と9月上旬以来の水準に低下した。
【前日の振り返り】
5日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比1.67%安の2972.30ポイントだった。深セン成分指数は1.97%安の9470.36ポイントと5営業日続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8224億9000万元だった。
上海総合指数は安く始まり、中盤までは心理的節目の3000ポイント付近で下げ渋った。終盤に下げ幅を広げ、終値は昨年10月24日以来6週間ぶりの安値を付けた。中国景気の先行き不安が根強いなか、11月の中国の貿易統計と物価統計の発表を週内に控え、積極的な買いを見送る気分が広がった。また、米金融政策を見極める上で重視される米雇用統計が8日に発表されるとあって、幅広い銘柄が売りに押された。セクター別では、貴金属と造船が全面安のほか、ゲーム、半導体、インターネットサービスが売られた。半面、自動車サービス、バッテリー素材、食品・飲料が買われた。
A株市場では、台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(601138)が大きく売られた。テック株の用友網絡科技(600588)、曙光信息産業(603019)、科大訊飛(002230)は反落。オンラインゲームの巨人網絡集団(002558)、完美世界(002624)、金鉱大手の紫金鉱業集団(601899)も安い。一方、リチウム電池材料メーカーの寧波杉杉(600884)が逆行高。
上海B株指数は0.88%安の225.42ポイントと続落。深センB株指数は0.11%安の1067.87ポイントと6営業日続落した。
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