【前日の振り返り】
週明け4日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前営業日比1.09%安の16646.05ポイントだった。中国企業指数は1.01%安の5703.33ポイント。メインボードの売買代金は概算で1063億8000万HKドル。
ハンセン指数は反発して始まったものの、序盤に下げに転じた。前週末の米株高と米長期金利の低下を受けた買いが先行したが、週内に11月の米雇用統計など重要指標の発表を控え、持ち高を整理する売りが出たもよう。ハンセン指数は次第に下げ幅を広げ、終値は2022年11月10日以来およそ1年1カ月ぶりの安値を連日で更新した。医薬品受託開発の薬明生物技術(02269)の急落も相場を押し下げた。セクター別では医療・ヘルスケア、情報技術が売られた半面、素材が買われた。
【きょうの見通し】
5日の香港市場はもみ合う展開か。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ局面が終了し、来年に利下げに転じるとの期待が地合いを支えそうだ。一方、週内に米国の雇用統計、中国の貿易統計、物価統計が発表されるほか、中国で来年の経済運営の基本方針を決める中央経済工作会議が近く開催されるとみられ、内容を見極めたい投資家は積極的にリスクを取りにくいだろう。
4日に株価が急落して場中に取引を停止した薬明生物技術(02269)は現地時間のきょう午前9時に取引を再開する。同社が4日に開示した事業説明会議の資料を受けて業績の急速な悪化が懸念されたが、4日大引け後に発表した公告では、2023年の売上高が前年比約10%増える見通しを示し、生産能力を増強する投資を続けて2024-25年も力強い成長を維持すると表明。きょうの値動きが注目される。
【前日の振り返り】
週明け4日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比0.29%安の3022.91ポイントだった。深セン成分指数は0.62%安の9660.44ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8511億6800万元だった。
上海総合指数は方向感に乏しく、前週末終値を挟んだ一進一退の展開。中国景気の先行き不安と当局による政策支援への期待が交錯するなか、11月の貿易統計や物価統計などの発表を週後半に控えているほか、来年の経済運営の基本方針を決める中国の中央経済工作会議の開催が近づいているとされており、様子見気分が漂った。
セクター別では、保険が全面安。医療サービス、バイオ医薬品、太陽光発電設備なども安い。半面、貴金属が全面高となったほか、鉄道・道路、造船などが買われた。
A株市場では、不動産株の保利発展控股集団(600048)、招商局蛇口工業区控股(001979)、万科企業(000002)が安い。中国当局が融資に適した不動産開発業者を列挙した「ホワイトリスト」を作成していると報道されていることについて、複数の銀行が「いかなるホワイトリスト関連の文書も受け取っていない」と明らかにしたことが嫌気されたもよう。生保大手の中国人寿保険(601628)、特定用途無線通信システムの海能達通信(002583)、電子設備メーカーの富士康工業互聯網(601138)なども下げた。ネットワークセキュリティー会社の啓明星辰信息技術集団(002439)、通信設備メーカーの武漢光迅科技(002281)、産金株の紫金鉱業集団(601899)などが買いを集めた。
上海B株指数は0.12%安の227.41ポイント、深センB株指数は0.28%安の1069.03ポイント。
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