4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は147.21円と前営業日NY終値(146.82円)と比べて39銭程度のドル高水準だった。全般に手掛かり材料を欠いたこともあり、米金利動向に振らされる展開となった。米10年債利回りが24時過ぎに4.23%台まで低下した場面では146.40円台まで弱含んだものの、一巡後は4.29%台まで上昇したことに伴って147.45円まで反発。ダウ平均の下げ幅縮小なども相場を下支えした格好となったが、引けにかけては米10年債利回りが4.25%台まで再び上昇幅を縮めたことから147.10円台まで伸び悩んだ。
ユーロドルは4日続落。終値は1.0836ドルと前営業日NY終値(1.0884ドル)と比べて0.0048ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の上昇を背景にしたユーロ売り・ドル買いの動きが活発化し、前週末安値の1.0829ドルを下抜けて、11月14日以来の安値となる1.0804ドルまで下押しした。もっとも、その後は米金利上昇が一服したことから1.0830ドル台まで下げ渋った。
ユーロ円は6日続落。終値は159.52円と前営業日NY終値(159.75円)と比べて23銭程度のユーロ安水準だった。ユーロドルの下落につれて円買い・ユーロ売りが進み、一時158.71円まで下押し。その後はユーロドルの下げ渋りや米株の下げ幅縮小などを支えに159.60円付近まで下値を切り上げた。
連日、米金利の上下に連れて方向感のない動きを繰り返しているドル相場だが、本日のアジア時間も米金利に連れる展開には変わらないだろう。イベントとして注目されるのは、まずは11月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)の結果になる。全国CPIの先行指標となる同指標だが、昨年6月から日銀の目標水準を上回る伸びを記録しているが、11月も東京都区部CPIは生鮮食料品を除いた市場予想は+2.4%となっている。
依然として日米金利差は埋めがたい乖離があり、円を積極的に買い上げるような地合いではない。しかしながら、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、来年3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ予想は、1カ月前に25%程度だったものが60%以上まで予想が高まっている。一方で、日銀が金融引き締めに転じる思惑が高まり、他国の主要中央銀行が利下げをはじめる思惑があるのに反し、日銀が超緩和政策を終了することになれば若干の円安修正に反応するか。
円以外の通貨では、豪ドルに注目。日本時間12時半に豪準備銀行(RBA)から政策金利および声明文が公表される。市場予想は政策金利の4.35%据え置きとなっているが、注目は声明文。前回のRBA議事要旨では「インフレを巡るスタッフ予想からみると利上げはあと1-2回となる見通し」との言及があり、他国のような利上げ打ち止め感がまだ出ていない。声明文でも引き続きインフレに警戒姿勢を示すのか、またはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長同様に「十分に引き締め的」との見解を変えるのかが注目される。
※時刻表示は日本時間
<国内>
○08:30 ◎ 11月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合予想:前年比2.4%)
<海外>
○09:01 ◇ 11月英小売連合(BRC)小売売上高調査
○09:30 ◇ 7-9月期豪経常収支(予想:31億豪ドルの黒字)
○10:45 ◎ 11月Caixin中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI、予想:50.5)
○12:30 ☆ 豪準備銀行(RBA)政策金利発表(予想:4.35%で据え置き)
○16:45 ◇ 10月仏鉱工業生産(予想:前月比0.2%)
○17:50 ◎ 11月仏サービス部門PMI改定値(予想:45.3)
○17:55 ◎ 11月独サービス部門PMI改定値(予想:48.7)
○18:00 ◎ 11月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:48.2)
○18:30 ◎ 11月英サービス部門PMI改定値(予想:50.5)
○18:30 ◎ 7-9月期南アフリカ国内総生産(GDP、予想:前期比▲0.1%/前年同期比▲0.2%)
○19:00 ◎ 10月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.2%/前年比▲9.5%)
○21:00 ☆ 7-9月期ブラジルGDP(予想:前期比▲0.2%/前年同期比1.9%)
○23:45 ◎ 11月米サービス部門PMI改定値(予想:50.8)
○23:45 ◎ 11月米総合PMI改定値
○24:00 ◎ 10月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:930.0万件)
○24:00 ☆ 11月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:52.0)
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
4日17:50 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「最近のインフレデータは朗報でポジティブサプライズ」
「勝利宣言をするには時期尚早」
「金融政策スタンスはデータに左右され、会合ごとに変化する」
※時間は日本時間
<ドル円=一目・転換線が抵抗となり上昇を抑えそう>
下影陽線引け。146.23円まで下落が先行した。その後は147.45円まで反発。目先の底堅さを示唆する下ひげをともなう足型で引けている。
148.09円へ切り上がった一目均衡表・雲の下限の動きを追うようにさらに戻すことを期待したい局面。しかし低下が続く見込みの一目・転換線147.97円が抵抗となり上昇を抑えそうだ。
レジスタンス1 147.97(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 147.21
サポート1 146.48(ピボット・サポート1)
サポート2 145.91(9/11安値)
<ユーロドル=21日線を追うように戻す展開期待>
下影陰線引け。一時1.0804ドルと、11月14日以来の1.08ドル割れをうかがう下振れが先行した。低下傾向の一目均衡表・転換線1.0911ドルと、横ばいから上昇へ向かう可能性がある一目・基準線1.0767ドルに挟まれたレンジ中程で方向性をうかがう状況。1.0820ドル付近で推移する200日移動平均線を下回る水準で底堅さを示し下げ渋っており、本日1.0852ドル前後で上昇中の21日線を追うように戻す展開が期待できるところ。反発しきれなくとも基準線がいったん支えになると予想できる。
レジスタンス1 1.0895(12/4高値)
前日終値 1.0836
サポート1 1.0767(日足一目均衡表・基準線)
<ポンド円=転換・基準線の交差する水準への収れん想定>
下影小陰線引け。11月21日以来の185円割れ目前となる185.08円まで下落幅を広げる展開が先行した。しかし大きく戻し一時186円台を回復している。いくつかのクロス円に観られる頭打ちや低下傾向の一目均衡表・転換線と、切り上がりが予想される一目・基準線に挟まれたレンジでの推移。まずは両線の交差が予想される186円半ばに収れんするような動きが想定しやすい。
レジスタンス1 186.87(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 185.97
サポート1 185.00(日足一目均衡表・基準線)
<NZドル円=転換線付近を維持して推移できるか注目>
下影陰線引け。クロス円の中でも比較的強めな一目均衡表・転換線を上回る推移となっていた。しかし昨日は一時90.52円と、転換線90.55円を割り込む場面もあった。本日90.74円へ上昇した転換線付近の水準を維持して推移できるか注目。下抜けた場合、90.15円前後で上昇中の21日移動平均線がサポートになるか確かめることになる。
レジスタンス1 91.12(12/4高値)
前日終値 90.75
サポート1 90.15(21日移動平均線)
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