【前日の振り返り】
1日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.25%安の16830.30ポイントだった。中国企業指数は1.64%安の5761.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で1142億HKドル。
ハンセン指数は安く始まり、中盤までは心理的節目の17000ポイントを上値抵抗線、前日に付けていた年初来安値(16863.05ポイント)を下値支持線とするレンジでもみ合い。終盤に下げ幅を広げ、終値は2022年11月10日以来およそ1年1カ月ぶりの安値圏となった。米長期金利の上昇を背景に11月30日の米株式市場でハイテク株が下落した流れを引き継いだ。香港時間2日未明に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が出席する討論会を控え、積極的な買いを見送るムードも広がった。FRBが早期に利下げに転換するとの市場の見方を、パウエル氏がけん制する発言があり得ると懸念されたもよう。
【きょうの見通し】
週明け4日の香港市場は反発か。FRBのパウエル議長の発言を受けて米長期金利が低下したことで、投資家が運用リスクを取りやすくなると予想する。前週末のハンセン指数は終値ベースで昨年11月10日以来およそ1年1カ月ぶりの安値を付けただけに、幅広いセクターで買い直しが先行するだろう。
もっとも、買い一巡後は上値が伸び悩む展開があり得る。週内に米国の10月雇用動態調査(JOLTS)求人件数、11月ADP全米雇用リポート、11月雇用統計など重要指標の発表を控え、内容を見極めたいとの気分が次第に広がりそうだ。
【前日の振り返り】
1日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅に続伸。終値は前日比0.07%高の3031.64ポイントだった。深セン成分指数は0.07%安の9720.57ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8341億3300万元だった。
上海総合指数は中盤までマイナス圏で軟調に推移したが、終盤に一気に下げ幅を縮小してプラス圏に浮上すると、前日終値をわずかに上回ってこの日の取引を終えた。不動産企業の債務問題や中国の景気減速などへの警戒感は強く、相場の重しとなったが、政府系資金が複数のETFを購入していると伝わり、投資家心理を強気に傾けた。中国メディアの財新が午前に発表した2023年11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.7と、市場予想の49.8を上回った。セクター別では、ゲームと教育が全面高。文化・メディアやインターネットサービスなども買われた。半面、自動車部品や電機、汎用設備などが売られた。
A株市場では、奥飛娯楽(002292)や巨人網絡集団(002558)、科大訊飛(002230)などが大きく上げたほか、中国交通建設(601800)や中国鉄建(601186)も高かった。半面、第三者割当増資計画を発表した新希望六和(000876)が大幅安。春秋航空(601021)や海爾智家(600690)も売られた。
上海B株指数は0.63%高の227.69ポイント、深センB株指数は0.42%安の1072.03ポイント。
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