【前日の振り返り】
29日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に4営業日続落。終値は前日比2.08%安の16993.44ポイントだった。中国企業指数は2.32%安の5818.87ポイント。メインボードの売買代金は概算で1301億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付いた直後に下げに転じ、ほぼ一本調子で下げ幅を拡大。心理的節目の17000ポイントを割り込むと下げ渋ったものの、終値は10月24日以来およそ1カ月ぶりの安値となった。時価総額が大きい美団(03690)が急落し、1銘柄でハンセン指数を115ポイント押し下げた。重要イベントを前に、持ち高を整理する売りも膨らんだもよう。この日は米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表される。30日には中国の11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されるほか、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の会合が予定されている。
【きょうの見通し】
30日の香港市場は神経質な展開か。中国の景気減速が懸念されるなか、日本時間の午前10時30分に中国国家統計局と中国物流採購聯合会が発表する11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)に注目が集まりそうだ。市場予想は49.7、前月実績は49.5。結果によっては相場の波乱要因となる可能性がある。
29日の香港市場でハンセン指数が大幅に4日続落し、終値は10月24日以来、およそ1カ月ぶりの安値を付けた後とあって、割安感の強まった銘柄を買い戻す動きが入りやすいだろう。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ局面が終了したとの観測が強まるなか、米長期金利が低下したことも支援材料になりそうだ。
【前日の振り返り】
29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.55%安の3021.69ポイントだった。深セン成分指数は0.91%安の9744.39ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7750億5100万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いた後、じりじりと下げ幅を拡大した。不動産市況の悪化など、中国景気の減速が懸念されるなか、11月の製造業PMIの発表を翌日に控え、リスク回避の動きが優勢だった。指数は終値ベースで11月2日以来、およそ4週間ぶりの安値を更新した。
セクター別では、建設コンサルティング、ゴム製品、建設機械、ソフトウエア開発などが安い。半面、貴金属、石炭が堅調だった。
A株市場では、自動車株のBYD(002594)、重慶長安汽車(000625)、江鈴汽車(000550)、不動産関連の保利発展控股集団(600048)、招商局蛇口工業区控股(001979)の下げが目立った。証券大手の華泰証券(601688)、保険株の中国太平洋保険(601601)、中国平安保険(601318)も大きく売られた。半面、教育関連の中公教育科技(002607)、特定用途無線大手の海能達通信(002583)、産金株の紫金鉱業集団(601899)などが買いを集めた。
上海B株指数は0.35%安の230.51ポイント、深センB株指数は0.14%安の1079.37ポイントだった。
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