【前日の振り返り】
21日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.25%安の17733.89ポイントだった。中国企業指数は0.44%安の6076.67ポイント。メインボードの売買代金は概算で1072億4000万HKドル。
ハンセン指数は序盤に一時、心理的節目の18000ポイントに乗せるなど、前場はプラス圏で堅調に推移したが、後場に入って上げ幅を縮小すると、終盤にマイナス圏に沈んだ。米長期金利の低下を受けて香港市場でもハイテク株を中心に買いが広がったほか、中国当局が融資に適した不動産開発業者50社のリストを起草していると伝わり、政策期待も強まった。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が日本時間22日未明に発表されるとあって、様子見ムードが広がったほか、中国人民銀行(中央銀行)が景気回復の過程での過度な信用拡大を防ぐため、商業銀行に対して融資ペースの節度を守るよう指導したと伝わったことも嫌気された。
【きょうの見通し】
22日の香港市場は方向感に乏しいか。前日の米株式相場がハイテク銘柄を中心とする売りに押された流れを引き継ぐ半面、米長期金利の下落を好感する買いが相場を下支えしそうだ。また、23日はNY市場が祝日で休場になるため、次第に見送りムードが強まると予想する。
業績を手掛かりとする個別物色が引き続き活発となるだろう。21日大引け後に、ハンセンテック指数の構成銘柄である百度(09888)、キングソフト(03888)、快手科技(01024)が2023年7-9月期決算を発表した。きょうは万国数拠(09698)が同四半期決算を発表する。
【前日の振り返り】
21日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅ながら3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.01%安の3067.93ポイントだった。深セン成分指数は0.26%安の9997.09ポイントと3営業日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9980億7300万元だった。
上海総合指数は高く寄り付き、朝方に上げ幅を拡大。中国当局が不動産企業の資金調達を支えるため、融資に適した不動産開発業者50社をリストアップしたとの報道を手掛かりに、関連銘柄が買われて相場を支えた。ただ、買いの勢いは次第に失速し、大引けにかけて下げに転じた。過度な信用拡大を懸念した中国人民銀行(中央銀行)が商業銀行に融資ペースを指導したと伝わり、貸出規模の縮小を懸念した売りが出たもよう。
A株市場では、電子部品メーカーの欧菲光集団(002456)、曙光信息産業(603019)が大幅安。自動車メーカーの江鈴汽車(000550)と宇通客車(600066)、自動車部品の寧波均勝電子(600699)も安い。監視カメラメーカーの浙江大華技術(002236)は続落した。一方、前日安かった不動産株の万科企業(000002)と保利発展控股集団(600048)、招商局蛇口工業区控股(001979)が買われた。金鉱大手の紫金鉱業集団(601899)も反発。特別配当計画を発表した酒造大手の貴州茅台酒(600519)や、同業の江蘇洋河酒廠(002304)、瀘州老窖(000568)が上昇した。
上海B株指数は0.27%高の233.61ポイントと7営業日続伸。深センB株指数は0.12%高の1082.20ポイントと続伸した。
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