【前日の振り返り】
7日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに反落。終値は前日比1.65%安の17670.16ポイントだった。中国企業指数は1.54%安の6087.10ポイント。メインボードの売買代金は概算で896億2000万HKドル。
ハンセン指数は終日マイナス圏で軟調に推移した。米長期金利の上昇が嫌気されたほか、ハンセン指数は前日まで3営業日続伸し、10月12日以来の高値を付けた後とあって、利益確定の売りも広がった。注目された2023年10月の米ドル建て貿易統計は、輸出が前年同月比6.4%減と市場予想(3.3%減)から下振れた一方、輸入は3.0%増と市場予想(4.8%減)から上振れた。中国の景気減速が警戒されるなか、9日には中国の物価統計が発表される予定で、手控え姿勢も強まった。
【きょうの見通し】
8日の香港市場は反発して始まるか。米長期金利の低下を背景にハイテク・グロース株を買う動きが相場を支えると予想する。前日のNY市場では、米連邦準備理事会(FRB)による利上げは打ち止めとの見方が強まり、長期金利の指標となる10年物国債利回りが前日比0.08%低い(価格は高い)4.56%で終えた。
もっとも、中国の景気減速が警戒されるなか、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。9日には中国の10月物価統計が発表されるとあって、結果を見極めたい投資家は積極的な買いを手控えそうだ。
【前日の振り返り】
7日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅ながら3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.04%安の3057.27ポイントだった。深セン成分指数は0.15%安の10056.49ポイントと3営業日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9930億元だった。
上海総合指数は小安く寄り付き、序盤はマイナス圏の狭いレンジでもみ合い。米長期金利の上昇を受けた売りが相場の重荷だった。ただ、中国政府による経済振興策への期待は根強く、下値を売り込む動きは限定的。指数は中盤以降に下げ幅を縮小し、大引けにかけて上げに転じる場面があった。午前に発表された10月の中国貿易統計は強弱まちまちの内容。米ドル建ての輸出伸び率が6カ月連続のマイナスとなり、予想から下振れした半面、輸入伸び率が予想に反して8カ月ぶりにプラスに転じた。
A株市場では、保険株の中国太平洋保険(601601)、中国人寿保険(601628)、新華人寿保険(601336)、中国平安保険(601318)がそろって下落。チェンミン・ペーパー(000488)、宇通客車(600066)も安い。立訊精密工業(002475)、中国鉄建(601186)、中国建築(601668)は反落した。一方、テクノロジー株の曙光信息産業(603019)、武漢光迅科技(002281)、欧菲光集団(002456)や、自動車メーカーの江鈴汽車(000550)、重慶長安汽車(000625)が高い。台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(601138)は続伸した。
上海B株指数は0.55%高の234.04ポイントと3営業日続伸。深センB株指数は0.32%安の1073.70ポイントと3営業日ぶりに反落した。
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