【前日の振り返り】
3日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。終値は前日比2.52%高の17664.12ポイントだった。中国企業指数は2.39%高の6052.31ポイント。メインボードの売買代金は概算で909億1000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株高を好感し、終日プラス圏で堅調に推移した。弱い経済指標を受けて米国債利回りが低下し、利上げサイクルの終了期待が強まり、香港市場でも買いが広がった。きょうの中国本土市場が上昇したことも投資家心理を強気に傾けた。指数は徐々に上げ幅を広げ、終値は10月18日以来、約半月ぶり高値だった。
ハンセン指数構成銘柄では、テンセント(00700)が4%超上昇したほか、AIAグループ(01299)やJDドットコム(09618)が3%超、アリババ集団(09988)や美団(03690)が2%超上昇し、指数を押し上げた。
【きょうの見通し】
週明け6日の香港市場は続伸か。米長期金利の低下が買い安心感につながると予想する。前週末に発表された10月の米雇用統計が弱い結果となり、長期金利の指標となる米国債利回りの低下が続いている。米経済の減速を示す指標の発表が相次いだことで、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め長期化の観測が後退するだろう。
注目された米10月雇用統計では非農業部門雇用者数が15.0万人増と、9月分の29.7万人増から大幅に減少し、市場予想の18.0万人増も下回った。失業率は3.9%に悪化し、横ばい予想の3.8%を上回った。10月に一時5%を上回った米国債利回りは、2日の4.669%から3日には4.577%に低下した。
【前日の振り返り】
3日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.71%高の3030.80ポイントだった。深セン成分指数は1.22%高の9853.89ポイントと4日ぶりに反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8095億4700万元だった。
上海総合指数は小高く寄り付いた後、序盤に上げ幅を拡大。一時は上昇率が1%を超えた。前日のNY市場で、FRBによる利上げの打ち止めが近いとの観測が浮上して米長期金利が低下したことから、投資家が運用リスクを取りやすくなったもよう。ただ、中国景気の先行き不透明感が根強いなか、中盤以降は上値の重さが目立った。
セクター別では、電機が全面高だったほか、半導体と電子化学品、電子部品が大きく買われた。中国の工業情報化部が2日に公表したヒューマノイド(ヒト型ロボット)開発支援策を材料に、買いが膨らんだ。一方、鉄道、不動産、化学製薬、鉄鋼が下げた。
A株市場では、スマートフォン用光電子部品大手の欧菲光集団(002456)がストップ高を付けた。ハイテク株の上昇が目立ち、歌爾(002241)、科大訊飛(002230)、用友網絡科技(600588)、三安光電(600703)が買われた。免税店運営の中国旅遊集団中免(601888)、調味料メーカーの仏山市海天調味食品(603288)も高い。一方、鉄鋼・非鉄株の中国アルミ(601600)、宝山鋼鉄(600019)、アンガン・スチール(000898)がそろって下落。銀行株の中国銀行(601988)、中国農業銀行(601288)、中信銀行(601998)、中国工商銀行(601398)も下げた。
上海B株指数は0.84%高の229.66ポイント、深センB株指数は1.19%高の1053.04ポイントとともに4日ぶりに反発。
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