【前日の振り返り】
週明け30日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に続伸。終値は前営業日比0.04%高の17406.36ポイントだった。中国企業指数は0.31%安の5960.33ポイント。メインボードの売買代金は概算で924億7000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた。イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザでの地上作戦を拡大していると伝わり、中東情勢が一段と悪化するとの警戒感から売りが先行した。ただその後は次第に下値を切り上げ、大引け間際にプラス圏に浮上して終えた。前週末のNY市場で米長期金利が低下し、ハイテク株主体のナスダック総合が3日ぶりに反発したことで、香港市場でもテクノロジー株が買われて相場を支えた。中国本土相場の上昇も投資家心理の改善につながったもよう。
【きょうの見通し】
31日の香港市場は神経質な展開か。きょうは日本時間の午前10時30分に中国国家統計局と中国物流採購聯合会が2023年10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表する。市場コンセンサス予想と前月実績はともに50.2。結果によっては相場の波乱要因となる可能性もある。なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表、米10月雇用統計の発表など注目イベントが続く。
四半期決算を手掛かりとする個別物色が引き続き活発に行われるだろう。30日大引け後にハンセン指数構成銘柄のBYD(01211)、ペトロチャイナ(00857)、中銀香港(02388)、中国銀行(03988)、海爾智家(06690)などが2023年7-9月期決算を発表した。
【前日の振り返り】
週明け30日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日続伸。終値は前営業日比0.12%高の3021.55ポイントだった。深セン成分指数は1.61%高の9927.99ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆381億600万元だった。
上海総合指数は、前場はマイナス圏での推移が目立ったが、後場はプラス圏で推移し、終値は18日以来、約2週間ぶり高値だった。「国家隊」と呼ばれる政府系資金による相場下支えへの期待は強く、中国政府が景気対策に向けて国債1兆元の追加発行を承認したことも好感された。ただ、31日に10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が公表されるほか、10月31日-11月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるとあって、様子見ムードも強まり、相場の重しとなった。中東情勢の一段の緊迫化も警戒された。セクター別では、半導体や製薬、医療サービスなどが買われた半面、自動車や銀行、保険などが売られた。
A株市場では、浙江水晶光電科技(002273)や欧菲光集団(002456)が大きく上げたほか、三安光電(600703)や曙光信息産業(603019)も高かった。半面、江鈴汽車(000550)が売られたほか、中信銀行(601998)や交通銀行(601328)、ペトロチャイナ(601857)やシノペック(600028)も安かった。
上海B株指数は0.94%高の230.36ポイント、深センB株指数は0.33%高の1062.66ポイント。
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