24日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは4営業日ぶりに反落。終値は1.0590ドルと前営業日NY終値(1.0670ドル)と比べて0.0080ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間に発表されたドイツやユーロ圏の10月購買担当者景気指数(PMI)速報値が低調な内容となったことを受けて全般ユーロ売りが先行した。米国の同月PMI速報値が予想より強い内容だったことが分かるとドル買いも優勢となり、0時30分過ぎに一時1.0583ドルと日通し安値を更新した。
ユーロは対豪ドルでは一時1.6652豪ドル、対NZドルでは1.8120NZドル、対カナダドルでは1.4532カナダドル、対スイスフランでは0.9458スイスフランまで下落した。
ドル円は反発。終値は149.91円と前営業日NY終値(149.71円)と比べて20銭程度のドル高水準となった。米PMI速報値の上振れを受けて一時149.93円と日通し高値を付けたものの、心理的節目である150円に近づくと、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まったため伸び悩んだ。ただ、全般ドル買いが進む中、下押しは149.75円付近にとどまった。
ユーロ円は4日ぶり反落。終値は158.77円と前営業日NY終値(159.74円)と比べて97銭程度のユーロ安水準。低調なユーロ圏PMIが相場の重しとなり、2時前に一時158.54円と日通し安値を付けた。アジア時間に一時159.92円と2008年8月以来およそ15年ぶりの高値を付けたあとだけに利食い売りなども出やすかった。
メキシコペソは軟調。WTI原油先物価格が2%超下落したことを受けて産油国通貨とされるメキシコペソには売りが出た。ドルペソは一時18.3464ペソ、ペソ円は8.16円までペソ安に振れた。同じく産油国通貨であるノルウェークローネも対ドルで11.1983クローネ、対円で13.39円まで値を下げた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、150円という本邦通貨当局のドル売り・円買い介入警戒水準に接近していることで、実弾介入の有無に警戒していく展開が予想される。
ドル高・円安の根幹にある日米金融政策の方向性に関しては、日銀のインフレ見通しやYCCの修正観測と米連邦準備理事会(FRB)の政策金利据え置き観測により、150円台に乗せていく状況ではない。
10月30-31日の日銀金融政策決定会合では、経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2023年度と24年度のコア消費者物価指数の前年度比上昇率の見通しが上方修正となる可能性、イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の再修正の可能性は、円安抑制要因となる。しかし、「大規模緩和策は維持する公算」との新聞報道もあり、予断を許さない状況が続く。
7月に神田財務官が日銀の金融政策に言及した後、日銀金融政策決定会合でYCCの運用柔軟化が決定されており、今月16日に神田財務官が金融政策に言及したことで、YCCの運用柔軟化の可能性が警戒されている。
10月31-11月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米国中長期金利の上昇が利上げの代替となるとの見立てや中東情勢の不透明感から、政策金利据え置き観測が高まっており、ドルの上昇を抑制する要因となっている。すなわち、米10年・30年債利回りが一時5%台まで上昇していることで、FF金利誘導目標5.25-50%を引き上げる必要性が後退している、との見立てである。
またドルの上値を抑える懸念材料としては、全米自動車労組(UAW)が自動車メーカーに対するストライキを再び拡大していること、米下院議長の選出が難航しており、議長不在の下院が機能不全に陥っていることなどが挙げられる。
9時30分に発表される7-9月期豪消費者物価指数(CPI)は前期比+1.1%/前年同期比+5.3%)、9月の豪CPIの予想は前年同月比+5.4%と予想されている。
3日の豪準備銀行(RBA)理事会の議事要旨では、「インフレ率が依然として目標を大幅に上回っており、しばらくはその状態が予想される。さらなる金利引き上げが必要かどうかは、今後のデータに依存する」となっていた。11月7日のRBA理事会に向けて、インフレ状況に要注目となる。
※時刻表示は日本時間
<国内>
○14:00 ◇ 8月景気動向指数改定値
<海外>
○09:30 ◎ 7-9月期豪消費者物価指数(CPI、予想:前期比1.1%/前年同期比5.3%)
○09:30 ◎ 9月豪CPI(予想:前年同月比5.4%)
○17:00 ◎ 10月独Ifo企業景況感指数(予想:85.9)
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○23:00 ☆ カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表(予想:5.00%で据え置き)
○23:00 ☆ 9月米新築住宅販売件数(予想:前月比0.7%/68.0万件)
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○26日02:00 ◎ 米財務省、5年債入札
○26日02:00 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
○26日05:35 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、あいさつ
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
24日13:48 岸田首相
「経済対策は、インフレが加速することないよう適切に対応する」
「賃上げが物価に追いつくまで政府が支えること必要」
24日23:20 全米自動車労組(UAW)
「米ゼネラル・モーターズ(GM)のアーリントン組み立て工場で5000人がストライキに参加」
25日01:01 ブリンケン米国務長官
「米国はイランとの紛争を望んでいない」
※時間は日本時間
<ドル円=基準線を支持に押し目買いスタンス>
陽線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を上回り、雲の上で引けていることで三役好転の強い買いシグナルが点灯中。孕み線で切り返して転換線を上回って引けており続伸の可能性が示唆されている。
本日は、転換線149.48円を念頭に置き、基準線を支持に押し目買いスタンスで臨み、同線を下抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス2 151.95(2022/10/21高値)
レジスタンス1 150.33(ピポット・レジスタンス2)
前日終値 149.91
サポート1 148.74(日足一目均衡表・基準線)
サポート2 146.77(日足一目均衡表・雲の上限)
<ユーロドル=10/24高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。転換線は基準線を上回ったものの、遅行スパンは実線を下回り、雲の下で引けていることで、売りシグナルが優勢な展開。3手連続陽線の後、抱き線で反落して転換線を下回って引けており続落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線1.0595ドルを念頭に置き、24日高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同水準を上抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 1.0694(10/24高値)
前日終値 1.0590
サポート1 1.0483(10/6安値)
<ポンド円=10/24高値を抵抗に戻り売りスタンス>
陰線引け。転換線は基準線を上回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の中で引けているものの、転換線を下回って引けていることで売りシグナルが優勢な展開となっている。2手連続陽線の後、孕み線で反落して転換線を下回って引けており続落の可能性が示唆されている。
本日は、転換線182.43円を念頭に置き、24日の高値を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同水準を上抜けたら手仕舞い。
レジスタンス1 183.76(10/24高値)
前日終値 182.30
サポート1 181.00(日足一目均衡表・基準線)
<NZドル円=基準線を抵抗に戻り売りスタンス>
陽線引け。転換線は基準線を下回り、遅行スパンは実線を下回り、雲の上で引けているものの、売りシグナルが優勢な展開となっている。2手連続陽線でも転換線を下回って引けており反落の可能性が示唆されている。
本日は、基準線を抵抗に戻り売りスタンスで臨み、同線を上抜けた場合は手仕舞い。
レジスタンス1 88.65(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 87.61
サポート1 86.82(日足一目均衡表・雲の下限)
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