【前日の振り返り】
18日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反落。終値は前日比0.23%安の17732.52ポイントだった。中国企業指数は0.28%安の6075.68ポイント。メインボードの売買代金は概算で888億8000万HKドル。
ハンセン指数は安くスタート。17日のNY市場で米長期金利が上昇し、ハイテク株が下落した流れを引き継いだ。ただ、午前に発表された中国の2023年7-9月期の実質国内総生産(GDP)や9月の鉱工業生産、小売売上高が市場予想から上振れしたことで、中国景気の減速懸念が後退。ハンセン指数は前日終値付近まで値を戻し、小幅ながらプラス圏に浮上する場面があった。セクター別では情報技術と医療・ヘルスケアが下げた半面、エネルギー、一般消費財が上げた。
【きょうの見通し】
19日の香港市場は、前日の米株安の流れを引き継いで続落か。米国ではインフレ圧力の高まりに伴う金融引き締め長期化への警戒感が強く、18日のNY債券市場で米10年国債利回りが一時4.92%と2007年7月以来約16年ぶりの高水準を付けた。米長期金利の上昇を受け、香港市場でもハイテク・グロース株が売られて相場の重荷となりそうだ。
決算発表や業績見通しを受けた個別銘柄の物色が活発に行われそうだ。取引所運営の香港証券取引所(00388)や通信キャリアのチャイナ・テレコム(00728)があす、2023年7-9月期決算を発表する。また、中国国家統計局がきょう発表する9月の主要70都市住宅価格が注目の材料となるだろう。
【前日の振り返り】
18日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.80%安の3058.71ポイントだった。深セン成分指数は1.24%安の9816.68ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7666億5000万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、もみ合いながら下げ幅を拡大した。終値は昨年12月23日以来、およそ10カ月ぶり安値を更新。午前中に発表された7-9月期の実質国内総生産(GDP)、9月の小売売上高と鉱工業生産がそろって市場予想を上回ったが、これを受けて当局による景気テコ入れ策の強化への期待が後退したもよう。ハイテク分野を巡る米中対立の激化も懸念された。バイデン米政権は17日、中国を念頭に、先進的な半導体の輸出制限を広範に見直した新規制を発表した。
セクター別では、教育、公共事業、バッテリー素材、造船が全面安。半面、自動車の一角が買われた。
A株市場では、ITサービス事業者の紫光(000938)、化合物半導体メーカーの三安光電(600703)、シリコンウエハーメーカーのTCL中環新能源科技(002129)、通信設備メーカーの中興通訊(000063)が大幅安。漢方薬の華潤三九医薬(000999)や、煙道ガス浄化大手の福建龍浄環保(600388)、航空会社の中国国際航空(601111)も売られた。半面、LCD用ガラス基板メーカーの東旭光電科技(000413)がストップ高。2023年1-9月期決算の増益見通しを発表したBYD(002594)や、スマホ用光電子部品大手の欧菲光集団(002456)、音声認識技術大手の科大訊飛(002230)が買いを集めた。
上海B株指数は2.05%安の224.99ポイント、深センB株指数は0.51%安の1070.43ポイント。
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