【前日の振り返り】
13日の香港株式市場で、ハンセン指数は7営業日ぶりに大幅反落。終値は前日比2.33%安の17813.45ポイントだった。中国企業指数は2.42%安の6115.88ポイント。メインボードの売買代金は概算で841億9000万HKドル。
ハンセン指数は終日マイナス圏で軟調に推移し、心理的節目の18000ポイントを下回ってこの日の取引を終えた。前日の米株安が嫌気されたほか、ハンセン指数は前日まで6営業日続伸し、終値で9月6日以来およそ5週間ぶりの高値を付けた後とあって、週末を前に利益確定の売りが広がった。中国の国家統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がいずれも市場予想から下振れたことも相場の重しとなった。
【きょうの見通し】
週明け16日の香港市場は軟調な相場か。イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突に伴う中東情勢の不安定化と世界経済への影響が警戒され、投資家が運用リスクを回避する売りを出すと予想する。イスラエル軍は14日、ハマスに対して陸海空で攻撃する準備を進めていると明らかにしている。地政学リスクの高まりを背景に原油価格が上昇すれば、米国のインフレが高止まりして米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを続けるとの見方も広がるだろう。
中国景気の減速も引き続き重荷となりそうだ。中国人民銀行が13日大引け後に発表した9月の金融統計で、人民元建て新規融資と狭義のマネーサプライ(M2)がともに市場予想を下回った。同日午前に中国の国家統計局が発表した9月のCPIとPPIも市場予想から下振れした。
【前日の振り返り】
13日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.64%安の3088.10ポイントだった。深セン成分指数は0.99 %安の10068.28ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8084億3900万元だった。
上海総合指数は始値で心理的節目の3100ポイントを割り込み、同節目を終始下回って推移。目先の利益をいったん確定する売りに押された。朝方に発表された中国の9月のCPIとPPIの前年同月比伸び率がともに市場予想から下振れしたことで、中国景気の鈍化が改めて意識されたもよう。セクター別では、太陽光発電設備、酒造、電池、造船、化学肥料が売られた半面、オプトエレクトロニクスや医薬品、医療サービス、コンシューマーエレクトロニクスが買われた。
A株市場では、台湾・鴻海精密工業傘下の富士康工業互聯網(601138)、スーパーコンピューターの曙光信息産業(603019)、通信機器の中興通訊(000063)が大幅に続落した。免税店運営の中国旅遊集団中免(601888)、アルミメーカーの中国アルミ(601600)も安い。一方、中国4大国有銀行の中国建設銀行(601939)、中国銀行(601988)、中国農業銀行(601288)、中国工商銀行(601398)が上昇し、一定の下支えとなった。テクノロジー株の上昇が目立ち、欧菲光集団(002456)がストップ高を付けたほか、東旭光電科技(000413)、海能達通信(002583)が買われた。
上海B株指数は0.29%安の233.47ポイントと4日ぶりに反落。深センB株指数は0.99%安の1085.13ポイントと反落した。
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