【前日の振り返り】
11日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日続伸。終値は前日比1.29%高の17893.10ポイントだった。中国企業指数は1.33%高の6132.87ポイント。メインボードの売買代金は概算で887億9000万HKドル。
ハンセン指数はほぼ全面高で始まり、心理的節目の18000ポイント付近の狭いレンジで推移。終値は同水準に届かなかったものの、9月22日以来およそ3週間ぶりの高値だった。米金融引き締めの長期化懸念が後退し、前日の米長期金利が低下して米株式相場が反発した流れを引き継いだ。中国が今年の経済成長率目標の達成を目指し、財政赤字の拡大を容認して新たな景気刺激策を準備すると伝わったこともあって、買い安心感が広がった。
【きょうの見通し】
12日の香港市場は続伸か。米長期金利の下落が続き、前日の米株式相場が上昇した流れを引き継ぐと予想する。11日に発表された米9月生産者物価指数(PPI)は前月比0.5%上昇と伸び率が市場予想の0.3%上を上回ったものの、8月の0.7%から鈍化した。
市場では、「国家隊」と呼ばれる中国の政府系資金が株式を買い支えるとの観測が浮上しており、買い安心感につながりそうだ。中国工商銀行(01398/601398)など中国4大国有銀行は11日大引け後、政府系ファンドの中央匯金投資が同日に上海市場でA株を追加取得し、各行に対する持ち株比率が1%上昇したと明らかにした。
【前日の振り返り】
11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.12%高の3078.96ポイントだった。深セン成分指数は0.35%高の10084.89ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8387億3500万元だった。
上海総合指数は前日のNY市場が上昇した流れを引き継ぎ、プラス圏での推移が目立った。米金融引き締め長期化への懸念が後退したほか、中国が今年の経済成長率目標の達成を目指し、財政赤字の拡大を容認して新たな景気刺激策を準備すると伝わったことも投資家心理を強気に傾けた。ただ、物価統計や貿易統計の発表を週内に控えて様子見ムードも強く、終盤には一時マイナス圏に沈む場面もあった。
セクター別では、前日売られた医療サービスや製薬、医療機械などが買われたほか、教育や半導体も高かった。半面、採掘が全面安。ガスや石油も売られた。
A株市場では、欧菲光集団(002456)や科大訊飛(002230)、歌爾(002241)が大幅高となったほか、仏山市海天調味食品(603288)も買われた。半面、東方証券(600958)が大幅安。複数の幹部の離職が明らかになったが、会社側は正常な異動であると説明している。紫光国芯微電子(002049)や江鈴汽車(000550)も売られた。
上海B株指数は0.32%高の232.87ポイント、深センB株指数は0.64%安の1094.92ポイント。
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