【前日の振り返り】
週明け9日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続伸。終値は前営業日比0.18%高の17517.40ポイントだった。中国企業指数は0.40%高の5998.30ポイント。メインボードの売買代金は概算で468億7000万HKドル。強風警報(シグナル8)と黒色暴雨警報(ブラックレイン・ストーム)の発令に伴い開始時間が遅延し、警報解除に伴い日本時間午後3時に取引が始まった。
ハンセン指数は小高く寄り付き、序盤に上げ幅を拡大。前週末の米株式相場が反発した流れを引き継いだ。9月の米雇用統計を受け、6日のNY債券市場で米長期金利が上昇して始まったものの、上昇幅が縮小して終えたことで米金融引き締め長期化への警戒感が和らいだ。もっとも、この日のダウ平均先物が下落したこともあって、買い一巡後はハンセン指数が前週末終値を挟んでもみ合う展開となった。
【きょうの見通し】
10日の香港市場はもみ合う展開か。米連邦準備理事会(FRB)高官が米10年債利回りの上昇などを理由に追加利上げに慎重な姿勢を示したこと受け、FRBの金融引き締めが長期化することへの過度な警戒感が後退し、投資家心理の改善につながりそうだ。一方、中東の地政学リスクの高まりやそれを受けた原油相場の上昇が懸念材料。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が激化している。
中国本土では今週半ばから来週にかけて、9月の金融統計や貿易統計、7-9月期国内総生産(GDP)など主要経済指標が発表される。中国景気の先行き不安が根強いなか、内容を見極めたい投資家は積極的な売買を控える可能性がある。
【前日の振り返り】
連休明け9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比0.44%安の3096.92ポイントだった。深セン成分指数は0.03%安の10106.96ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7699億8800万元。
上海総合指数は安く寄り付いた後、ほどなくして心理的節目の3100ポイントを割り込んだ。中秋節・国慶節連休の消費が予想されていたほど伸びなかったとの見方が出て、中国景気の先行き不安が地合いを悪化させた。米国が半導体製造装置の中国向け輸出規制をまもなく強化すると外電が先週伝えたことを受け、米中対立の激化も警戒された。もっとも、売り一巡後は下げ幅をやや縮小し、中盤以降はおおむね3090-3100ポイントのレンジでもみ合った。
セクター別では、観光・ホテル、航空・空港運営が全面安。宝飾品、不動産開発・サービス、百貨店なども安い。半面、造船が全面高となったほか、自動車、自動車部品、コンシューマーエレクトロニクスなどが買われた。
A株市場では、映画館運営の万達電影(002739)がストップ安。中秋節・国慶節連休の映画興行収入が事前の予想を大幅に下回り、ここ5年間で2番目に低い水準にとどまったことが嫌気された。旅行代理店の中青旅控股(600138)、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888)、不動産関連の華夏幸福基業(600340)、中堅商業銀行の中国民生銀行(600016)も下げが目立った。半面、歌爾(002241)、欧菲光集団(002456)がストップ高をつけるなど、テクノロジー株の一角が買いを集めた。自動車部品の寧波均勝電子(600699)が大幅に続伸した。
上海B株指数は2.04%安の231.41ポイント、深センB株指数は0.99%安の1102.91ポイント。
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