【前日の振り返り】
3日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.68%高の20567.54ポイントだった。中国企業指数は1.20%高の6939.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で1057億8000万HKドル。
ハンセン指数は終日プラス圏で推移した。大幅利上げへの警戒感が和らぎ、前日のNY市場が上昇した流れを引き継いだ。中国の全国人民代表大会(全人代)の開幕を5日に控えて政策期待も強まり、中国中車(01766)や中国鉄建(01186)など、大手国有企業を親会社に持つ社名が「中国」で始まる国有銘柄に買いが集まった。午前に発表された2023年2月の財新中国サービス業購買担当者景気指数(PMI)が55.0と6カ月ぶりの高水準となったことも投資家心理を強気に傾けた。
【きょうの見通し】
週明け6日の香港市場は前週末の米株高の流れを引き継ぎ、買いが先行か。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利上げが決まるとの観測が後退し、運用リスクが取りやすいと予想する。2日にボスティック米アトランタ連銀総裁が3月FOMCで0.25%の利上げを強く支持すると発言したことが引き続き意識され、前週末に米長期金利が低下した。
もっとも、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。インフレ率の高止まりと利上げ長期化への警戒感が根強いなか、週内に発表される米中の経済指標の結果を確認したいとのムードが次第に広がるだろう。一方、中国では全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日開幕した。先週後半は中国が打ち出す景気刺激策への期待が相場を押し上げてきたが、今後は投資家が具体的措置を見極める姿勢を強めそうだ。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
3日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。終値は前日比0.54%高の3328.39ポイントだった。深セン成分指数は0.02%高の11851.92ポイントと小幅ながら反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8694億9500万元だった。
上海総合指数は小高く始まった。全国人民代表大会(全人代)の開幕を5日に控え、政策の恩恵が期待できるセクターの物色が相場を押し上げた。中国メディアの財新と英IHSマークイットが午前に発表した2023年2月の財新中国サービス業購買担当者景気指数(PMI)が6カ月ぶりの高水準だったことも支援材料。デジタル経済テーマ株に売りが出て、前場に下げに転じる場面があったものの、後場に入ると一本調子で上げ幅を拡大。終値ベースで2022年7月8日以来およそ8カ月ぶり高値を付けた。
セクター別では、軍需関連や半導体、建設、教育が上げる半面、インターネット・サービス、ソフトウエア、コンピューター、繊維・アパレルが下げた。
A株市場では、富士康工業互聯網(601138)がストップ高を付けた。半導体製造装置の北方華創科技集団(002371)、バス製造の宇通客車(600066)も大幅高。建設株の中国交通建設(601800)と中国中鉄(601390)、中国鉄建(601186)、中国建築(601668)と鉄道車両メーカーの中国中車(601766)はそろって続伸した。半面、企業向けクラウドの用友網絡科技(600588)とビール大手の北京燕京ビール(000729)が反落。曙光信息産業(603019)、紫光(000938)、中興通訊(000063)、寧波均勝電子(600699)も売られた。
上海B株指数は0.24%高の297.55ポイントと3日続伸。深センB株指数は0.27%高の1227.03ポイントと4日続伸した。
【上海総合指数】
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