【前日の振り返り】
24日の香港株式市場で、ハンセン指数は4日続落。終値は前日比1.68%安の20010.04ポイントだった。中国企業指数は2.28%安の6703.45ポイント。メインボードの売買代金は概算で1163億1000万HKドル。
ハンセン指数は終日マイナス圏で軟調に推移した。23日に発表された18日までの1週間の米新規失業保険申請件数が予想を下回る強い結果となったことで、利上げが長期化するとの見通しが一段と強まり、相場の重しとなった。積極的な買いにつながる目新しい材料が見当たらないなか、1月の米個人消費支出・個人所得や1月の米新築住宅販売などの発表を控えて様子見ムードも強まった。指数は心理的節目の20000ポイントを守ったが、終値は昨年12月30日以来約2カ月ぶり安値だった。
【きょうの見通し】
週明け27日の香港市場は続落か。米連邦準備理事会(FRB)による利上げが長期化するとの警戒感から売りが先行しそうだ。インフレ指標として注目される米国の1月の個人消費支出 (PCE) 価格指数が24日に発表され、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数が前月比、前年比でともに市場予想を上回る伸びとなった。インフレは沈静しつつあるとの見方が後退し、同日に米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇した(価格は下落)。
ただ、ハンセン指数が心理的節目の20000ポイントを割りこみ、相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(24日大引け時点で19993.35ポイント)を下回る水準では下げ渋る展開がありそうだ。決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色が引き続き活発に行われるだろう。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
24日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続落。終値は前日比0.62%安の3267.16ポイントだった。深セン成分指数も0.81%安の11787.45ポイントと3日続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7257億8200万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付き、序盤に下げ幅を拡大。中盤以降にやや値を戻したものの、終値ベースで17日以来1週間ぶりの安値を付けた。地政学リスクの高まりやハイテク競争を背景とする欧米とのデカップリング(分断)が警戒されたもよう。中国外交部は24日、ロシアとウクライナの双方に「停戦」を呼びかける仲裁案を発表したが、ロシアへの「一方的な制裁」に反対する姿勢を示した。上海外国為替市場で人民元の対米ドル相場が下落したことも地合いの悪化につながった。
セクター別では、保険が全面安のほか、太陽光発電設備と自動車、貴金属、バッテリーが下げた。一方、軍需関連が高い。コンピューターと通信サービスも上げた。
A株市場では、自動車メーカーの重慶長安汽車(000625)と宇通客車(600066)、電子部品の欧菲光集団(002456)と立訊精密工業(002475)が売られた。建機メーカーの三一重工(600031)と金鉱大手の紫金鉱業集団(601899)も安い。一方、ハイテク株の紫光(000938)、科大訊飛(002230)、曙光信息産業(603019)が買われた。旅行大手の中青旅控股(600138)は反発した。
上海B株指数は0.06%安の298.68ポイントと3日続落。深センB株指数は0.19%安の1225.85ポイントと続落した。
【上海総合指数】
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