【前日の振り返り】
21日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.71%安の20529.49ポイントだった。中国企業指数は1.97%安の6925.07ポイント。メインボードの売買代金は概算で1111億7000万HKドル。
ハンセン指数は軟調に推移した。序盤にプラス圏に浮上する場面もあったが、勢いが続かず、下向きに転じると大引けにかけて下値を切り下げる展開。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続観測に加え、気球問題やウクライナ問題を巡る米中対立の激化への懸念が重荷となった。また、通販大手のJDドットコム(09618)が3月に100億元規模の購入補助キャンペーンを実施するとの報道を受けて同銘柄が急落。ほかの大型ネット株にも売りが波及し、地合いを冷やした。指数は終値ベースで1月3日以来、1カ月半ぶり安値を更新した。
【きょうの見通し】
22日の香港市場は続落か。米長期金利の上昇を受け、高PER(株価収益率)のハイテク株が売られて相場の重荷となりそうだ。21日のNY債券市場で、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時3.96%と昨年11月以来およそ3カ月ぶりの高水準を付けた。米経済の堅調を示す指標の発表が相次ぎ、FRBの金融引き締めが長期化するとの懸念が広がっている。1月31日-2月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が22日に公表されるとあって、投資家が積極的な買いを手控える展開があり得る。
また決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色が引き続き活発となりそうだ。きょうはハンセン指数構成銘柄の百度(09888)が22年12月本決算を発表する。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
21日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比0.49%高の3306.52ポイントだった。深セン成分指数は0.12%高の11968.60ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9214億200万元だった。
上海総合指数はマイナス圏に沈む場面もあったが、終値で心理的節目の3300ポイントを回復した。全国人民代表大会の開幕を3月5日に控えて政策期待が高まり、恩恵が見込まれるセクターを中心に買いが入った。ただ、前日のNY市場が休場で手掛かり材料に欠けたほか、上海総合指数は前日に2%超上昇した後とあって、利益確定の売りも相場の重しとなった。指数は結局、昨年7月11日以来、約7カ月ぶり高値でこの日の取引を終えた。セクター別では、石炭や自動車、鉄鋼が買われた半面、ゲームや酒造、医療サービスが売られた。
A株市場では、珠海格力電器(000651)や宇通客車(600066)、紫金鉱業集団(601899)などが高かったほか、計画発表後初めて自社株買いを実施したと発表した牧原食品(002714)も買われた。半面、分衆伝媒信息技術(002027)や三七互娯網絡科技集団(002555)の下落が目立ったほか、副総経理2人が法律違反の疑いで調査を受けていると発表した中炬高新技術実業(600872)も大きく売られた。
上海B株指数は0.26%高の299.31ポイント、深センB株指数は0.03%高の1234.90ポイント。
【上海総合指数】
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