【前日の振り返り】
16日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.84%高の20987.67ポイントだった。中国企業指数は1.02%高の7089.95ポイント。メインボードの売買代金は概算で1229億HKドル。
ハンセン指数は前場に上げ幅を拡大。15日の米株式相場が上昇したことで投資家が運用リスクを取りやすくなり、幅広いセクターに買い直しが入った。中国の住宅ローン金利の目安となる期間5年物の最優遇貸出金利に引き下げ余地があるとの見方を『中国証券報』が伝え、中国本土の不動産市況が持ち直すとの期待も広がったもよう。ただ、10日移動平均付近では上値が重く、中国本土相場が下落したこともあって次第に買いの勢いが鈍化。結局、朝方に回復していた心理的節目の21000ポイントを下回って終えた。
【きょうの見通し】
17日の香港市場は前日のNY市場が下落した流れを引き継ぎ、上値の重い展開か。16日のNY市場は主要3指数がそろって下落。米1月PPIが予想を上回る伸びとなったほか、地区連銀総裁によるタカ派発言も米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化懸念を強めた。
一方、中国の国家統計局が16日に発表した1月の住宅価格統計によると、主要70都市のうち新築分譲住宅価格(保障性住宅を除く)が前月比で上昇したのは36都市となり、前月から21都市増えた。上昇した都市が下落した都市を上回るのは17カ月ぶり。また、中国の住宅ローン金利の目安となる5年物最優遇貸出金利に引き下げ余地があるとの見方が浮上。不動産市況が持ち直すとの期待が引き続き相場の支えとなりそうだ。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比0.96%安の3249.03ポイントだった。深セン成分指数は1.3%安の11907.40ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆1930億100万元だった。
上海総合指数は小動きで始まった後に上げ幅を広げ、前場半ばに心理的節目の3300ポイントを回復。不動産市場の持ち直しや中国の景気回復への期待が買いを支えた。中国国家統計局が発表した2023年1月の主要70都市の住宅価格統計によると、新築分譲住宅価格(保障性住宅を除く)が前年同期比で上昇した都市は前月から21都市増えたほか、前月比でも「一線都市」(北京、上海、広州、深セン)とこれに次ぐ規模の「二線都市」(31都市)は上昇に転じた。指数は後場半ばまでは3300ポイントをやや上回る水準でもみ合ったが、上値の重さが意識されると後場後半には一気に失速した。終盤には下落率が1%を超す場面もあった。
A株市場では、前日に高かった曙光信息産業(603019)、歌爾(002241)、科大訊飛(002230)、紫光(000938)などのテクノロジー株が利益確定売りに押された。非鉄金属の中国アルミ(601600)、教育関連の中公教育科技(002607)、LED用チップメーカーの三安光電(600703)、自動車部品メーカーの寧波均勝電子(600699)も大幅安。半面、バスメーカーの鄭州宇通客車(600066)、通信キャリアの中国聯合網絡通信(600050)、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(002555)、漢方薬の華潤三九医薬(000999)などが逆行高を演じた。
上海B株指数は0.66%安の294.67ポイント、深センB株指数は0.26%安の1233.59ポイント。
【上海総合指数】
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