【前日の振り返り】
14日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日続落。終値は前日比0.24%安の21113.76ポイントだった。中国企業指数は0.48%安の7110.42ポイント。メインボードの売買代金は概算で976億7000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付いたものの、その後は総じてマイナス圏でもみ合った。注目の米1月消費者物価指数(CPI)の発表を前に様子見気分が漂った。香港ドルがペッグ制の変動幅の下限である1米ドル=7.85HKドルに接近したため、香港金融管理局(HKMA)が3カ月ぶりに香港ドル買い介入を実施したことを受け、香港市場からの資金流出への警戒感も重荷となった。もっとも、米インフレ鈍化への期待が下値を支え、前場にはプラス圏に浮上する場面もあった。
【きょうの見通し】
15日の香港市場は売りが先行か。市場で注目された1月の米CPIは上昇率が市場予想を上回った。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを続けるとの見方が強まり、運用リスクを取りにくくなりそうだ。香港ドル安に伴う資金の域外流出や、気球の領空侵犯を巡る米国と中国の対立も引き続き懸念されるだろう。
ただ、下値が堅い展開が予想される。米長期金利が上昇しているものの、14日のNY市場でハイテク株中心のナスダック総合指数は続伸した。一方、香港市場ではハンセン指数が前日に3日続落し、終値ベースで1月6日以来の安値を連日更新しているだけに、割安感に注目した買いが入りやすい環境にある。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
14日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比0.28%高の3293.28ポイントだった。深セン成分指数は0.15%安の12094.94ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9139億8900万元だった。
上海総合指数は小高く始まった後、中盤はマイナス圏での推移も目立ったが、終盤にプラス圏に浮上した。前日の米株高が好感されたほか、中国の景気回復への期待から買いが入ったが、米物価統計の発表を前に様子見ムードが広がり、相場の重しとなった。指数は結局、昨年7月20日以来、約7カ月ぶり高値を付けてこの日の取引を終えた。セクター別では、貴金属と保険が全面高となったほか、電力設備や漢方薬も買われた。半面、観光・ホテルや農業・漁業、通信サービスなどが売られた。
A株市場では、曙光信息産業(603019)や中国太平洋保険(601601)の上昇が目立ったほか、インドネシアのGrasberg鉱山が洪水により操業を停止したことを受け、北方銅業(000737)や江西銅業(600362)も買われた。半面、瀘州老窖(000568)や紫光(000938)、海信家電集団(000921)などの下落が目立ったほか、会長が一部保有株の売却を計画していると発表した永輝超市(601933)も売られた。
上海B株指数は0.24%安の296.17ポイント、深センB株指数は0.29%安の1237.81ポイント。
【上海総合指数】
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