【前日の振り返り】
10日の日経平均は4日ぶり反発。終値は86円高の27670円。米国株安を受けても、寄り付きから3桁の上昇となり、27700円台に乗せた。SQ絡みの売買とみなされて開始直後に急失速したものの、27600円を割り込むことなく切り返し、再び上げ幅を拡大。上方修正や株式分割など好材料が多かった東京エレクトロン<8035.T>が大幅高となり、指数の押し上げに一役買った。200円超上昇して27800円台に乗せたところで上昇は一服し、そこからしばらくは値を消す流れが続いた。
しかし、上げ幅を2桁に縮めてくると底堅くなり、14時をすぎた辺りからは27650円近辺でこう着感が強まった。新興銘柄は米国株安に売り反応を示しており、マザーズ指数やグロースコア指数は下落した。
【きょうの見通し】
東京市場は軟調か。先週末の米国株はまちまち。ドル円は足元131円40銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて65円安の27585円、ドル建てが45円安の27605円で取引を終えた。
米国株はまちまちだが、米長期金利の上昇は株式の上値を抑える材料となる。国内では、日銀の新総裁が植田和男氏と報じられ、サプライズ感のある人事となったことから、先の政策修正を警戒した売りも出てきやすい。日経平均は先週末からは水準を切り下げることになるだろう。ただ、週末に出てきた日銀関連のニュースでは、総裁に初めて学者が起用されることを期待する記事も散見される。日銀も、為替や債券市場が動揺するようならそれに対応する準備はできていると思われる。そのため、大きく崩れるようなら、下値では買いも入ると予想する。
日経平均の予想レンジは27450円-27800円
【日経平均株価】
【前日の振り返り】
10日の米国株は高安まちまち。米10年債利回りが上昇したことでエヌビディア、テスラ、ネットフリックスなどのハイテク・グロース株が下落した一方、原油高を好感したエネルギー株や、公益、ヘルスケアなどのディフェンシブ株が上昇した。
ダウ平均は朝方に107ドル安まで下落する場面もあったが、169.39ドル高(+0.50%)と3日ぶりに反発して終了。S&P500も前日終値を挟んでもみ合ったが、0.22%高で終了し、3日ぶりに反発。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は終日マイナス圏で推移し、0.61%安と3日続落して終了した。
米10年債利回りは前日の3.68%台から3.74%台に上昇(価格は低下)。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が注目する2月ミシガン大1年先期待インフレ率速報値が4.2%と前月分の3.9%から上昇したことで、早期の利上げ停止期待が後退し、債券売りが強まった。
【NYダウ】
【ナスダック総合】
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