【前日の振り返り】
9日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比1.60%高の21624.36ポイントだった。中国企業指数は1.73%高の7313.73ポイント。メインボードの売買代金は概算で1177億6000万HKドル。
朝方は前日の米株安が重荷となり、ハンセン指数が小幅ながらマイナス圏に沈む場面があったが、売り一巡後は堅調に推移。後場に上げ幅を広げ、結局この日の高値圏で引けた。中国の1月の金融統計が市場予想より強い内容になると伝わり、中国本土相場が反発したことで、香港の投資家も運用リスクを取りやすくなったもよう。ダウ平均先物の上昇も投資家心理を支えた。セクター別では情報技術と一般消費財が高かった半面、エネルギーが逆行安。
【きょうの見通し】
10日の香港市場は反落か。米長期金利の上昇を背景にハイテク株を売る動きが相場の重荷となりそうだ。前週末の強い米雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)が早期に利上げを停止するとの観測は後退している。9日のNY債券市場では長期金利の指標となる米10年債利回りが前日終値(3.59%)から上昇し、一時は3.69%を付けた。
日本時間14日夜にはFRB の政策決定に影響を与える1月の米消費者物価指数(CPI)が発表される予定。内容を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えそうだ。なお、きょう午前に中国国家統計局が1月の物価統計を発表する。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比1.18%高の3270.38ポイントだった。深セン成分指数は1.64%高の12048.27ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9011億500万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付いたものの、ほどなくしてプラス圏に切り返し、上げ幅を拡大した。前日まで4営業日続落した後とあって、値ごろ感の出た銘柄を買い戻す動きが優勢。中国本土の1月の融資増加額が予想を大幅に上回り、5兆元に上る可能性があるとの情報が市場で流れ、中国経済の回復に対する期待が買いを支えた。相互取引制度を通じて香港から中国本土に投資する「南向き資金」は前日の13億9000万元の売り越しから121億元の買い越しに転じ、海外資金の流入も好感された。なお、中国人民銀行(中央銀行)は今週中に1月の金融統計を発表するとみられる。
全セクターで買いが優勢。造船が全面高となったほか、半導体、通信設備、酒造の上昇が目立った。
A株市場では、テクノロジー株の曙光信息産業(603019)、武漢光迅科技(002281)、歌爾(002241)、用友網絡科技(600588)が大幅高。保険会社の中国太平洋保険(601601)、ビールメーカーの北京燕京ビール(000729)、厨房機器メーカーの杭州老板電器(002508)、小型家電メーカーの九陽(002242)も買いを集めた。半面、自動車部品の安徽中鼎密封件(000887)、ウェイチャイ・パワー(000338)、空港運営の上海国際機場(600009)が安い。ゲーム関連の奥飛娯楽(002292)が続落した。
上海B株指数は0.48%安の296.10ポイント、深センB株指数は0.65%高の1229.38ポイント。
【上海総合指数】
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