狭い値幅での取引が続いていたが、現在はそうでもなくなってきた。
米ドル/円は第3四半期に入ると同時に145円台を試し、しばらくこの価格水準を維持していた。強気筋が高値圏での安値を防衛した後、高値の下落が見られ始めた。
これをきっかけに米ドル/円が反転して140ドルまで押し下げられ、さらに昨日の米国消費者物価指数(CPI)データの発表を受けて米ドルがサポートラインを超えて値下がりしたことが、米ドル/円のさらなる下落につながった。それから1日経っても米ドルの弱気のテーマは勢力を維持しており、米ドル/円は138.75円や138.25円といったいくつものサポートを次々と下回っている。
もう1つ節目となる価格が近付きつつあるが、この水準はちょっとした歴史的参照点で、昨年末のスイング・ローでありその後3度にわたってレジスタンスラインとなったエリアである。直近ではこの水準が5月上旬の高値を支えていた。日銀の植田和男新総裁が就任後初めての政策金利決定を下した後、米ドル/円が強気のブレイクアウトに向かっていた時期だ。
これは137.68円で、今年に入ってからすでに数回この水準をつけている。この水準をきっかけに、最近の弱気のブレイクダウンが勢いを弱める可能性がある。
もし137.68円が維持できなければ?135円付近まではこれといったサポートラインはない。さらにこの通貨ペアのキャリーはまだロング側に傾いていることから、強気筋が少しでもサポートを維持できれば、レート格差を根拠に強気筋が弾みをつけ、併せてショートカバーの動きも出てくる可能性がある。しかし今のところは急降下が続いており、まだ止まる様子はない。
チャート作成:James Stanley Tradingviewの米ドル/円
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