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ウィリアムズ%R~期間内でのレート位置を確認する~

ウィリアムズ%Rとは ウィリアムズ%Rとは指定した期間内の最高値と最安値を基準に現在価格の水準を相対的に数値化したオシレーター系のテクニカル指標で「ウィリアムズ・パーセント・レンジ」と読みます。

Article By forex.com
2024年1月4日 午前02:40

目次

ウィリアムズ%Rとは指定した期間内の最高値と最安値を基準に現在価格の水準を相対的に数値化したオシレーター系のテクニカル指標で「ウィリアムズ・パーセント・レンジ」と読みます。ウィリアムズとは考案者のラリー・ウィリアムズのことでRはレンジを表しており、WPRや%Rなどとも表記します。

名前の由来は「ウィリアムズの考案した一定期間のレンジ内における現在値を%で表す指標」といったところでしょう。

ウィリアムズ%R 買われ過ぎ売られ過ぎ

出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/期間14/9月17日取得

ウィリアムズ%Rは現在価格が買われ過ぎているのか売られ過ぎているのかを判断するために使います。ウィリアムズ%Rでは指定した期間内をレンジと捉え、現在価格の数値が高い位置にあれば最高値に近いので価格の上昇は抑えられる、現在価格の数値が低い位置にあれば再安値に近いので下落は収まる、と考えます。

ウィリアムズ%R ストキャスティクス 比較

出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/期間14/9月17日取得

ウィリアムズ%Rとストキャスティクスの考え方はとても良く似ています。それもそのはずでウィリアムズ%Rの計算式とストキャスティクスの%Kの計算式は当日終値との差を高値で取るか安値で取るかだけだからです。(計算式は後述します)

この2つの違いはストキャスティクスは%Kを求めた後に更に計算を勧めますが、ウィリアムズ%Rはそのまま使います。そのためストキャスティクスよりも価格に敏感な反応を示すオシレーターとも言えます。

ウィリアムズ%Rを相場で活かす場合にどこに気を付けてみればいいのでしょうか。見るべきところとその使い方を解説します。

ウィリアムズ%Rのハイラインとローライン

出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/期間14/9月17日取得

ウィリアムズ%Rは期間内の最高値を基に計算されているため数値は0〜−100%で表され、0に近ければ期間内の最高値に近いことを示し、−100に近ければ最安値に近いことを示します。ウィリアムズ%Rが−20%のラインを上に超えると最高値に近づいたとして買われ過ぎを示唆し、−80%のラインを下に抜けると最安値に近づいたとして売られ過ぎを示唆します。この−20%のラインをハイライン、−80%のラインをローラインと呼びそれぞれ売買サインとして利用します。

ウィリアムズ%Rの-50%センターライン

出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/期間14/9月17日取得

ウィリアムズ%Rには中央値として−50%にセンターラインが表示されます。このラインよりも上で推移していれば価格は上昇基調、下で推移していれば下落基調と判断します。またウィリアムズ%Rの向きにも注目し、例えばセンターラインよりも下に位置しているが上向きになっている場合はこれから価格が上昇基調に向かう可能性があることを示しており、センターラインを上抜けすればより確実なものと言えるでしょう。

ウィリアムズ%Rは価格に敏感に反応するためハイラインやローラインを越えても価格はすぐに転換しないことがほとんどで、いわゆるダマシが頻発します。そこでウィリアムズ%Rで反転をうまく捉える方法は、一度買われ過ぎ売られ過ぎエリアに突入したあとにエリアから脱出するまで待ってから反転方向へエントリーをすることです。エリアから脱出したということは過剰売買の水準まで到達し勢いは収まったと考えられます。その後の動きは反転した方向に順行する確率が高く、ダマシを軽減することができます。

敏感に反応するからこそ反転ポイントを素早く捉えることができるウィリアムズ%Rを更に使いこなすためにはどうすればいいのか解説します。

使いこなすためにはある程度の計算式は覚えておきましょう。何を基にしているかだけでも知っているとエントリーポイントが見えやすくなります。ウィリアムズ%Rの計算式は次の通りです。

%R =  (n日間の最高値 − 当日の終値) ÷ (n日間の最高値 − n日間の最安値) × 100

前述した通り基になる計算式に期間内の最高値を利用しています。ストキャスティクスの%Kではここが(当日の終値 − n日間の最安値)となっています。

ウィリアムズ%Rのガーベージトップとガーベージボトム

出所:FOREX.com/USDJPY/日足/期間14/9月17日取得

ウィリアムズ%Rは価格への反応が早いため、トレンド相場では上限下限への張り付きが起こりほとんど機能しません。この動きを「ガーベージ(ゴミやガラクタの意味)」と呼びます。しかし反応が早く長く張り付くからこそ、トレンドの勢いが収まり張り付きが剥がれるタイミングも早いとも言えます。それを逆手にとってガーベージが起こった後の買われ過ぎ売られ過ぎエリアからの脱出を狙った手法があります。

ハイラインよりも上に張り付き0%に何度もタッチする動きをガーベージトップと呼び、ウィリアムズ%Rがハイラインを割り込んだタイミングで売りのエントリーを仕掛けます。

ローラインよりも下に張り付き−100%に何度もタッチする動きをガーベージボトムと呼び、ウィリアムズ%Rがローラインを上抜けたタイミングで買いのエントリーを仕掛けます。

ウィリアムズ%Rのダイバージェンス

出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/期間14/9月17日取得

ウィリアムズ%Rにもダイバージェンスは発生しますが、価格に敏感すぎるためダイバージェンスにもダマシが頻発する可能性が多くあり有効に機能するとは言えません。そこでダイバージェンスをRSIやストキャスティクスなど別のオシレーターで確認し、細かい反転ポイントをウィリアムズ%Rで判断してエントリーする方法があります。得意な分野を分担すれば確度の高い反転ポイントを知ることができます。

ウィリアムズ%Rだけを使ったガーベージでの取引と、他のテクニカル指標と組み合わせたトレンド転換の取引の2つの実例を解説します。

ウィリアムズ%R例 USD/JPYチャート

出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/期間14/9月17日取得

買われ過ぎ売られ過ぎエリアにウィリアムズ%R(以下%R)が張り付くガーベージを使った取引実例です。上図は2021年9月のUSDJPY1時間足チャートです。上昇が始まって間もなくから%Rが−20のラインを超え張り付きが起こっている場面です。上昇の勢いが収まっても%Rは落ちてくる気配はありませんでしたが、再上昇したところで%Rが−20のラインをブレイク。転換示唆が発生したので次の足を待ってから売りのエントリーです。決済は再度−20に%Rが突入した時点で行っています。

反応が早い分、ダマシを回避するためエリア突入後にしばらく滞留が続いてからエントリーするようにすると勝率が高い取引を行えます。またチャート右側でもガーベージボトムが発生しているので往復で狙えた可能性がある場面でした。

ウィリアムズ%R例 Japan 225チャート

出所:FOREX.com/Japan 225/1時間足/期間14/9月17日取得

2つのオシレーターを使って売られ過ぎからのトレンド転換を狙った取引実例です。上図は2023年1月の日経225の1時間足チャートで、勢いのある下落中に%Rがガーベージボトムの動きを形成した場面です。下落トレンド中のガーベージボトム進行中にRSIにダイバージェンスが発生し、さらにRSIが売られ過ぎエリアから脱出したことで転換示唆が3つ重なりました。その後%Rが−80%ラインを上抜けたことが確認できた次の足で買いエントリーです。決済は%Rが再度−80のラインを下回ったところで行っています。

%RにしてもRSIにしてもひとつのテクニカル指標だけの根拠では余り信頼度は高くありません。それぞれの得意なシグナルでいくつも根拠が重なれば確度の高いサインとして自信をもって取引することができます。

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