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FXの税金事情 – FXで利益がでたら確定申告は必要?

FXは利益が出たら確定申告をしなければいけません。しかし条件によっては確定申告が不要な場合も。一方で損失が出ても確定申告をした方がお得になるケースもあります。この記事ではFXの確定申告や税金・税率に関して解説していきます。

著者 forex.com
2024年8月7日 午前10:25

目次

個人が労働や事業などにより給与や報酬、利益などを得た場合は総収入から必要経費を差し引いた所得に対して税金が課税されます。これは所得税と呼ばれ、国税のひとつです。

FXでの税金も同じルールで扱われ、得た利益も経費を差し引いた分が所得となり「雑所得」に分類後、「申告分離課税」の対象とし所得税に加えて住民税がかかります。

そんな税金事情について、詳しく見ていきましょう。

FXの所得税金

通常、所得税は超過累進課税制度を採用しており、所得が一定水準を超えた分に対して545%の税率が適用されます。 一方FXでの税金に関しては、得た所得に対する税は「申告分離課税」が適用され、利益額にかかわらず「所得税15%・復興特別所得税0.315%」が一律で課税されます。
申告分離課税とは「他の所得とは分離させて税額を計算し確定申告によって納税する方式」で、給料や事業所得とは合算せずに単独で税金を計算します。そのため一律となっている税率が特徴です。  

FXの住民税金

住民税は、地方税の一種で暮らしにかかわるサービスを提供するための費用として徴収されます。 給与所得者の場合は給料から差し引かれており、自営業者などは確定申告後に各地方自治体から送付される住民税納付書に沿って納めます。税率はどちらも「市区町村民税」が6%、「道府県民税・都民税」が4%の計10%が所得額に応じて課税されます。

もちろんFXで得た所得に対しても住民税はかかりますが、FXの場合税金得額は申告分離課税の対象なので、所得額に応じてではなく一律5%が課税されます。 合計するとFXの税金には、確定申告時に経費を引いた所得額に対して、所得税と住民税を合わせた「20.315%」が課税されます。

 

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FXで利益が出た場合は、普段確定申告が必要ない会社員や主婦、学生なども確定申告が必要になる場合があります。どのようなケースなら確定申告が必要なのか一例を紹介しますが、該当するか不安な方はお近くの税務署、または税理士への相談をお勧めします。

FXで確定申告が必要な条件

FXで確定申告が必要なケースは大きく3つに分かれます。自分がどちらに該当するのか確認しましょう。

利益額にかかわらず確定申告が必要なケース

・給与所得が年間2000万円を超えている
・公的年金収入が年間400万円を超えている
・給与を2か所以上から受け取っている(合算申告者は含まず)
・会社で年末調整を受けない
・個人事業主(フリーランス含む)
・ふるさと納税・医療費控除・繰越控除を利用する
1年目の住宅ローン控除を利用する

ご自身で確定申告を行わなければいけない方は原則確定申告が必要です。ただしアルバイトなどで2か所から給与を受け取っている場合に年間所得が多い方の勤務先で合算して年末調整を行っている場合で、FXの年間利益が20万円を下回っているならば確定申告は不要となります。

利益額が年間20万円を超えた場合に確定申告が必要なケース

・給与所得が年間2000万円以下
・公的年金収入が年間400万円以下の年金受給者(私的年金は含まず)

基本的にほとんどの方はここに該当するでしょう。ただし、ふるさと納税のワンストップ制度を利用している方はFXの利益が20万円を超えると申告手続きが少し面倒になるので、利益額が20万円を超える見込みがある場合はワンストップ制度を利用せずに初めからご自身で確定申告を行う準備をしておきましょう。  

利益額が年間48万円を超えた場合に確定申告が必要なケース

・専業主婦
・学生
・無職の方
FX専業トレーダーでFX以外の収入がない

扶養に入っている主婦や学生の方でアルバイト収入がある場合でも、収入が130万円以下であればFXでの利益が48万円を超えなければ確定申告が不要となります。しかしFXの年間利益が48万円以下であってもアルバイトでの収入が130万円を超えている場合は、FXの利益が20万円を超えた時点で確定申告が必要になります。間違えやすいので何度も確認しましょう。

利益がでた時だけ確定申告をすればいいのか

FXでは利益が出ているにもかかわらず確定申告をしなかった場合、重加算税や無申告加算税が追加課税されます。しかし損失の場合は申告をしなくてもペナルティはないので確定申告をしない方が多いですが、実はその年が損失だったとしても確定申告はしておいた方が後々節税に繋がります。その理由を解説していきます。

損益通算ができる

損益通算とは、FXで出た損失を「先物取引に係る雑所得」に分類される金融商品の利益との相殺を指します。 先物取引に係る雑所得に分類されるのは「先物・オプション取引」や「CFD取引」などです。   逆にFXで得た利益を、先物取引やCFD取引で生じた損失と相殺も可能です。 ただし、不動産所得など「先物取引に係る雑所得」に分類されない金融商品とは損益通算できないので注意しましょう。

損失の繰越控除ができる

損失の繰越控除とは、FXで生じた損失を翌年以降3年間繰越して次年度以降の利益と相殺できる制度です。   例えば前年度の損失が100万円あり確定申告で損失の繰越控除をしていれば、本年度の利益が80万円だった場合でも、前年度の損失と損益通算を行い税金を0円にできます。   しかし前年度に損失だからと確定申告をせずに損失の繰越控除をしていなければ、80万円の利益に対して20.315%の税金が課税されます。
FXの税金は20%超と大きなウエイトを占めますので、節税できるエリアのリサーチをお勧めします。

FX税金で認められる経費

FX取引は事業ですので、取引を行うために使用したものは経費として認められます。FX税金を納める際、経費として認められる可能性があるものは以下の通りです。

・通信費 / FX取引をするために使用したインターネット通信料など
・手数料 / FX取引時に発生する取引手数料や、証拠金入金時にかかる振込手数料など
・新聞図書費 / FXに関する知識や情報を仕入れるために購入した新聞や書籍など
・セミナー受講費 / FXに関するセミナーやコンサルティングの受講費用
・交通費 / セミナーやコンサルティングを受けるためにかかった交通費
・消耗品費 / FX取引をするために使用した筆記用具やプリンターのインク代など
・家賃 / 自宅をFX取引をするために使用している場合、専有面積により按分
・光熱費 / 自宅でFX取引をするために使用している電気代などを按分

ただしFX取引で使用したと証明が必要なものが多いので、日付や何のために使用したのかなどが明確に分かる資料や明細と一緒に保管をしておく必要があります。



FX取引は、金銭の授受が発生しますので事業の一つとなります。

 

利益が出ても損失になっても、FX税金は確定申告を基本とするのが当たり前です。税金関係は後から「忘れていました」では通用しませんので注意点をしっかり押さえておきましょう。

会社員でも利益がでたら確定申告が必要

確定申告は会社員の方にはなじみがなく、会社が年末調整をしてくれているからやらなくてもいいだろうと考えてしまいがちです。 FXで利益が出たのに税金を確定申告せずに放っておくと、何年か後に突然追加徴税がやってくる可能性があります。   特に利益が出ている場合は、急な出費にならないように必ず確定申告を行い納税をしておきましょう。

繰越控除を使う場合は毎年確定申告を行う

損失の繰越控除はFX取引で生じた損失を3年間繰り越せますが、申請した翌年以降は取引の有無にかかわらず必ず確定申告をして再度繰越控除の申告をする必要があります。2年目に取引がなかったからと確定申告を行わなかった場合、3年目に利益が出て相殺しようとしても繰り越し手続きが行われていませんので相殺できません。繰越控除の申告をしている場合は必ず毎年確定申告をして損失の繰越控除が必要です。

FXと損益通算できない所得がある

FX取引は「先物取引に係る雑所得」に分類される金融商品と損益通算ができますが、不動産所得や配当所得、譲渡所得などとは損益通算できませんので注意しましょう。
また海外FX会社を利用した取引や仮想通貨の取引、アフィリエイト収入などとも損益通算はできません。   ※StoneX証券は、StoneXグループの日本法人であるため、金融庁に登録がある国内企業です。税金の手続きも通常確定申告にそってお進みいただけるため、安心してご利用いただけます。

まだ、FXの始め方をリサーチしているステージの方は、FXの税金や確定申告ときいて心配になってしまうかもしれません。しかし、上記のように事前に準備ができますし、計算方法も一度申告すれば後は同じように毎年続けるだけです。
(当ページでの紹介はあくまに例のため、確定申告の詳細は必ず税務署・税理士へご相談ください。)

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