円は4日連続の下落をつけつつあり、米ドル/円はふたたび今年の高値に向かい始めている。全体としてのテクニカルな見通しは依然として値上がりにつながるものだが、すぐ上の主要なレジスタンスラインに対しては値上がりの勢いが脆弱になる可能性があり、このゾーンを前にした勢いの消耗や変曲のリスクが高まっている。ここでは5月末までの米ドル/円の週足テクニカルチャートでの重要な最新目標価格と、無効化レベルを紹介する。
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チャート作成:シニアテクニカルストラテジスト、Michael Boutros
テクニカル予想:先月の日本円短期見通しでは、米ドル/円が重要な節目となる135円付近を試しつつあることに触れ、「次の高値に向けた勢いがつくにはmこのしきい値を超えるか、終値がここより上になる必要がある」と述べた。米ドル/円は4月の終値に向けて勢いよく値上がりしたものの、137.36/90円付近の主要レジスタンスラインで頭打ちになっている。この領域は今年の高値/高値日の終値であり、12月の高値から伸ばした基本トレンドラインのレジスタンスと合流する地点だ。価格はこのしきい値から5月の始値まで急落し、3日連続の下落後、現在はここ1か月のレンジを形成している。3月のサポートスロープからの反転は、今日になって月初めのレジスタンスラインを超え、強気筋が再び高値を狙える範囲まで来ている。
チャート作成:シニアテクニカルストラテジスト、Michael Boutros
備考: 円の値動きを詳しく見ると、米ドル/円の価格回復は200日間移動平均にあたる137.05円に近付きつつあり、主要なレジスタンスラインはすぐ上の137.36/91円付近となっている。今年のオープニングレンジからのブレイクアウトが確定するには、このラインを超えるか、終値がここより高くなる必要がある。このようなシナリオでは、2022年の下落からの50%リトレースメントにあたる139.58円、さらに今年の値上がりからの100%エクステンションにあたる140.33円の目標レジスタンスラインに向けて、さらに急な値動きが起きるリスクがある。週初めからのサポートラインは135.75円となっており、その下で現在は134.30円周辺にあたる3月のサポートスロープ(青色)が価格を支えている。最終的には、今月の安値/50%のリトレースメントにあたる133.50/71円を下抜けするか、終値で下回ると、年間レンジ内でより大規模な調整が進行しているサインとなり、61.8%のフィボナッチリトレースメントである132.75円以下に向けてさらに値下がりする可能性がある。
結論:米ドル/円の値上がりは、今年の高値に向かって極めて重要なレジスタンスラインに近づいている。トレードの観点ではロングエクスポージャーを減らし、防護のためのストップ注文を出すのに適したゾーンだ。今年の高値に到達するまでは、目先の展開が脆弱であるため、値上がりの勢いの消耗や変曲に注意が必要だ。米ドル/円の長期的な取引レベルの予想については、私の最新の日本円週間テクニカル予想を参考にしていただきたい。
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