【前日の振り返り】
8日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反落。終値は前日比0.07%安の21283.52ポイントだった。中国企業指数は0.59%安の7189.29ポイント。メインボードの売買代金は概算で1156億HKドル。
ハンセン指数は前日終値を挟んで一進一退の展開で、方向感を欠いた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を手掛かりに7日のNY株式相場が反発したことが好感されたものの、米長期金利が上昇したこともあってネット株を中心に前日高かった銘柄が売られた。中国本土相場の下落も地合いを悪化させた。セクター別では、情報技術が下げた半面、コングロマリットと公共事業が上げた。
【きょうの見通し】
9日の香港市場は続落か。FRB高官からタカ派的発言が相次いだことで米利上げの早期停止期待が後退し、前日の米株式相場が下落した流れを引き継ぎそうだ。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁やウォラーFRB理事が8日、高金利政策の継続の必要性を強調した。香港ドルがペッグ制の変動幅の下限である1米ドル=7.85HKドルに接近していることも、売り材料視されそうだ。
業績見通しなどの個別材料が出た銘柄の物色が引き続き活発に行われるだろう。きょうは半導体ファウンドリーのSMIC(00981)が2022年10-12月期決算を発表する。
【ハンセン指数】
【前日の振り返り】
8日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日続落。前場終値は前日比0.49%安の3232.11ポイントだった。深セン成分指数は0.62%安の11853.46ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8047億8200万元だった。
上海総合指数は反発スタート。中国経済の持ち直しに対する期待から買いが先行した。国営『新華社』の報道によると、李克強首相は6日の座談会で、中国経済が年初から回復に転じているとの認識を示した上で、引き続き経済の安定化に向けた一連の政策を実行すると述べた。ただ、買い一巡後は上げ幅を縮小。前場は前日終値付近でもみ合ったものの、後場に入るとマイナス圏に沈み、じりじりと下げ幅を広げた。上値の重さが意識され、次第に利益確定売りが優勢となった。
セクター別では、文化・メディア、ゲーム、教育、半導体が安い。半面、バッテリー、バッテリー素材、送配電設備の一角が堅調だった。
A株市場では、ゲーム関連の奥飛娯楽(002292)、完美世界(002624)やテクノロジー株の歌爾(002241)、大族激光科技産業集団(002008)、浙江水晶光電科技(002273)の下げが目立った。通信キャリアの中国聯合網絡通信(600050)、インフラ建設の中国交通建設(601800)、大手バスメーカーの鄭州宇通客車(600066)も安い。半面、漢方薬の華潤三九医薬(000999)、車載電池メーカーの国軒高科(002074)とリチウム電池材料の寧波杉杉(600884)、格安航空会社の春秋航空(601021)などが買われた。
上海B株指数は0.23%高の297.52ポイント、深センB株指数は0.01%安の1221.50ポイント。
【上海総合指数】
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