米ドル全般(特に対日本円)については、最近の為替レートを大きく動かしているのは債券利回りだ。ベンチマークである10年物国債利回りは昨日、2009年のGFC以来初めて4.30%を上回る終値となり、金融政策により敏感な2年物国債利回りは5.00%を超えて、17年ぶりの高値を試している。
一方、日本銀行は先月、10年物国債の上限を0.5%緩和するという気まぐれな試みを行ったにもかかわらず、10年物国債の利回りはまだ0.67%と非常に低く、太平洋の両側で金利差が明確になっている(そして拡大している)。米国経済が驚異的な成長を続け、日本経済が泥沼から抜け出せない限り、この金利差は対円でのドル高を支え続けるだろう。
出典: TradingView, StoneX
上のチャートが示すように、米ドル/円は過去のレジスタンスがサポートに転じた地点にあたる145.00円から、78.6%のフィボナッチリトレースメントにあたる146.60円の間で、はっきりとした短期レンジを形成している。今日のプルバックでこの通貨ペアはレンジのちょうど真ん中の価格を保っていることから、短期的な見通しとしてはどちらともいえない。しかし、明確な上昇トレンドと拡大し続ける利回り差を考慮すると、テクニカルバイアスとしては依然、今後数日のうちに強気方向へのブレイクアウトが見込まれる。
実際に強気のブレイクアウトが起これば、テクニカル面で次に注目すべきレジスタンスラインは11月の高値である149.00円前後、および10月のピークである151円の上だ。とはいえ147.00円を超えると、その後は値上がりするごとに刻々と日銀の介入リスクが高まることに注意が必要だろう。一方、145.00円のサポートラインを下方に割り込んだ場合には、サポートが出現する前に、143.00円台半ばに向けてより深く価格が逆行する可能性がある。
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