24日の日経平均株価は下落、前日比▲457.11円、▲1.17%となる38,646.11円で大引け。
8:30に発表された日本4月消費者物価指数は総合+2.5%、コア+2.2%と概ね市場予想通りの数値。
日本の長期金利が1.0%の大台へと乗せたことや、23日のNY株式市場で米国の主要株価指数が利食い売り優勢となったことを受けて、24日の日経平均株価は前日の終値より597円安い38,506円で寄り付き。
オープン直後は売りが強く38,368円まで下落したが、このレベルでは下げ止まり38,645円まで買い戻されて前場クローズ。後場は38,741円まで反発したが、上値は重く、38,646円まで値を下げて引けた。
当日は中国が台湾周辺で軍事演習を行っていたこともあり、中国本土や香港の主要株価指数が▲1.0%前後の下落、日本株にも積極的な買いが入りづらかった。
業種別では半導体銘柄の下落が目立った。東京エレクトロンが▲102.0円、アドバンテストが▲68.5円、ソフトバンクグループが▲42.2円、レーザーテックが▲26.7円、それぞれ日経平均株価を引き下げた。また個別の大型株ではファーストリテイリングが▲79.4円、同指数へ下押し圧力を加えた。
なお今朝の日経平均株価CFDは38,783円で取引されており、27日の東京株式市場は上窓を開けてオープンしそうな状況。
24日の米国株式市場は半導体やIT銘柄を中心に上昇。
21:30に発表された米国4月耐久財受注は前月比+0.7%と事前予想を上振れ。
SP 500指数は前日終値より13ドル高い 5,281ドルで寄り付くと、23:00に発表されたミシガン大学消費者センチメント確報値が69.1と1.7ポイントの上方修正が入ったこと、同指標の期待インフレ率が+3.3%と0.2%の下方修正が入ったことがそれぞれ追い風となり、午前中に5,312ドルまで上昇。
午後は再び5,300ドルを割り込む時間帯も見られたが、米長期金利が小幅に低下する中で底堅い動きとなり、5,305ドルまで値を戻して週末を迎えた。
業種別では通信サービスが+1.29%、ITが+1.13%とそれぞれ好調。ヘルスケアが▲0.31%と下落したことを除いて、全体的に好調だった。
エヌビディアが+2.57%と続伸、クアルコム+4.26%、AMD+3.70%と半導体銘柄の上昇が目立った。またメタ+2.67%、アップル+1.66%、グーグル+0.83%、マイクロソフト+0.74%とIT大手の上昇も目立った。
なおブルームバーグによれば、25日(土)に植田日銀総裁が、長期金利は金融市場で形成されることが基本になると語ったとされており、日本の長期金利上昇を見据えてか27日の東京早朝の外国為替市場は小幅に円高に振れてスタートしている。
①英米祝日。英国がSpring Bank Holiday、米国がMemorial Dayとそれぞれ祝日であり、よほどのことがなければ大きな動きへとつながりづらい点に留意。
②植田日銀総裁の発言。9時過ぎに日銀主催の国際会議の冒頭あいさつを務める予定で、発言に注目が集まる。
③米長期金利の動向。ここにきて米長期金利に下げ止まりの兆候が見られている。FOMCメンバーや市場参加者は、パンデミック後の新しい生活、新しいビジネスシーンにおける金利の適正水準に思考を巡らせており、まだこの水準がはっきりとしてこない。一段と上昇するようであれば、株価指数に下押し圧力が掛かることは避けられないため、注目して見ておく必要があるだろう。
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