16日の日経平均株価は続落、前日比▲761.60円、▲1.94%となる38,471.20円で大引け。
引き続きイランとイスラエルの軍事的緊張感が嫌気されリスクオフムードで東京株式市場オープンを迎えた。
日経平均株価は前日の終値より482円安い38,751円で寄り付くと、そのレベルが天井となりじり安の展開、38,465円まで値を落として前場クローズ。11:00に発表された中国1-3月期のGDPは前期比で+1.6%、前年同期比+5.3%と予想を上回ったが、反応は限定的に留まった。
後場に入っても売り優勢の展開が続き38,222円まで下落したが、終盤は買い戻され38,471円で引けた。
当日は電気機器、小売の下げが目立った。半導体銘柄の東京エレクトロンが▲160円、アドバンテストが▲58円、ソフトバンクグループが▲42円、直近では利食い売りが優勢となっているファーストリテイリングが▲74円、それぞれ日経平均株価を押し下げた。他に信越化学が▲36円、リクルートが▲28円、トヨタが▲19円、それぞれ同指数を押し下げている。
なお16日NY時間の日経平均株価CFDは38,520円で取引されており、17日の東京株式市場は前日終値と同レベルでのオープンが想定される。
16日の米国株式市場はおおむね横ばい。
NY株式市場オープン前に発表された米国3月住宅着工件数、建設許可件数は、金利上昇の影響を受けて弱い数値。一方で米国3月鉱工業生産については前月比+0.4%と底堅い数値となった。
S&P 500指数は前日終値より1ドル高い 5,062ドルで寄り付くと、次第に売られ5,040ドル台まで値を下げたが、このレベルでは買戻しが優勢となり5,050ドル台での値動きが続いた。
午後も序盤は売られ5,040ドル丁度まで値を下げたが、このレベルが底となり5,080ドルまで買い戻されたのち、終盤は再び上値重く推移し5,051ドルで引けた。
NY午後にパウエルFRB議長がBOC(カナダ中銀)マックレム総裁との討論会において「最近の米国経済指標は強く、インフレの鎮静化にまだ時間が掛かりそうなことを示唆している」と述べたが、周知の事実でありマーケットの反応は限定的に留まった。
業種別では長期金利の上昇をうけて不動産が▲1.53%と売られた。他に公共事業が▲1.35%と軟調な推移。個別ではアップルが▲1.92%、テスラが▲2.71%と売られた一方で、エヌビディアが+1.64%と好調を維持している。
①中東情勢に注目。イスラエルによるイランへの攻撃に注目が集まっている。部分的な衝突に留まるか、それとも全面的な衝突へ進むかが焦点。
②27:00公表予定の米国米地区連銀経済報告(ベージュブック)。高金利にも関わらず米国の景況感は悪くないという認識であるが、各地域で何か異変が見られていないか公表される内容に注目したい。
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