FXチャートは不規則に動いているように見えて実はトレンド相場とレンジ相場の2種類しかありません。今相場がどのような状態なのかを判断するために引く直線のことをトレンドラインと呼びます。
出所:FOREX.com/USDJPY/4時間足/9月19日取得
トレンドラインは、発生しているトレンドが上昇なのか下降なのか、そのトレンドに勢いがあるのか、トレンドは継続中なのかを可視化できるのでトレンドラインの傾きや角度を見て簡単に判断できます。仕組みが単純なので初心者でもわかりやすいテクニカル分析方法と言えます。
出所:FOREX.com/USDJPY/15分足/9月19日取得
上昇トレンドに引くトレンドラインをサポートラインと呼び、それ以上レートが下がらないだろうという目安になります。下値支持線とも呼ばれレートが到達したときは買いでエントリーを検討します。
下降トレンドに引くトレンドラインはレジスタンスラインと呼ばれ、それ以上レートが上がらないだろうという目安になります。上値抵抗線とも呼ばれレートが到達したときは売りでエントリーを検討します。
トレンドラインを使ったエントリーの考え方を実際のチャートを使って解説します。
高値の更新と安値の切り上がりが確認され上昇トレンドと判断できたら、トレンドラインを引いてその到達を待ち買いエントリーの準備をします。下図では青丸の安値の切り上がりと緑丸の高値の更新が確認できたので安値2点を結びトレンドライン(サポートライン)を引いておきます。その後赤矢印のような動きになれば買いエントリーを狙います。
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/9月19日取得
その後レートがサポートラインに到達したところで買いのエントリーを行います(下図参照)。トレンドラインを根拠に買いを行う場合は到達が条件となりますので、到達せずに上昇してしまった場合は見送りとなります。損切りはサポートラインを明確に抜けてしまったと確認できた時点で行いましょう。
またサポートライン到達で買いを行う根拠としてローソク足の形やチャートパターンなどが同時に発生すると信頼度が上がります。下図ではサポートライン到達時にあるチャートパターンが確認できますが、どんなパターンが出ているか考えてみましょう。
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/9月19日取得
安値の更新と高値の切り下がりが確認され下降トレンドと判断できたら、トレンドラインを引いてその到達を待ちながら売りの準備をします。
下図では青丸高値の切り下がりとオレンジ丸で安値の更新が確認できたので高値2点を結んでトレンドライン(レジスタンスライン)を引いておきます。その後緑矢印のような動きになれば売りエントリーを狙います。
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/9月19日取得
その後少し時間がかかりましたがレートがレジスタンスラインに到達したところで売りのエントリーを行います(下図参照)。
売りの場合もトレンドラインを根拠にエントリーを行う場合は到達が条件となりますので、到達せずに下がってしまった場合は見送りとなります。損切りはレジスタンスラインを明確に抜けてしまったと確認できた時点で行いましょう。
またレジスタンスライン到達で売りを行う際も、ローソク足の形やチャートパターンなどが同時に発生すれば信頼度が上がります。
下図では少し難易度が高いですが、レジスタンスライン到達時に下位足であるチャートパターンが発生しています。こちらもどんなパターンが出ているか考えてみましょう。
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/9月19日取得
トレンドラインを応用すれば、利益確定の目安やトレンドラインの信頼度などにも使えます。
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/9月19日取得
トレンドラインを引いた後、反対側(安値に引いたなら高値側)にトレンドラインをコピーすることでチャネルラインを作ることができます。
チャネルラインはトレンド中のジグザグした値動きの範囲を知る目安となり、例えば上昇トレンド中ならサポートラインで買いエントリーをしてチャネルライン到達で利益確定をするという使い方ができます。
出所:FOREX.com/USDJPY/1時間足/9月19日取得
トレンドラインをチャートに引いたときの角度によって、トレンドの強さも判断が可能です。
角度が緩ければトレンドの勢いは弱く、角度がきつければトレンドの勢いは強くなりますが、角度に比例して信頼度は低くなるので注意が必要です。
保有するポジションの利益確定や、損切りなどタイミングを判断する目安として使われています。
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