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エリオット波動で相場の波を掴む

エリオット波動はチャートに一定の波のパターンを当てはめ相場の方向性を予測し、押し目や戻り目の到達点、値幅の出やすい第3波など有利に取引を進められる場所があらかじめ想定できるテクニカル分析です。この記事ではエリオット波動の基礎から基本原則、フィボナッチリトレースメントを組合わせた使い方など、エリオット波動を使ってチャート分析をするために必要な知識を解説していきます。

Article By forex.com
2024年1月4日 午前02:27

目次

エリオット波動とは不規則に見える相場の動きに規則性を見出し、今後の相場の方向性を予測するテクニカル分析のひとつです。アメリカの証券アナリストであるラルフ・ネルソン・エリオットが提唱した「チャートの波は一定のパターンに従って動く」という仮説に基づいた理論です。

相場は一定のサイクルで動いている

エリオットの仮説では、相場の波は5つの上昇方向への波と3つの下降方向への波、計8波動を基本としてひとつの周期が成り立っていると考えます。

この波動は色々な時間軸で確認でき、大きな時間軸の中には小さな時間軸の周期がいくつも内包されているとされます。

基本の波は推進5波と修正3波

エリオット波動の上昇5波は推進5波と呼ばれ「大きな上昇→下降→大きな上昇→下降→大きな上昇」と価格が上昇していきます。また下降3波は修正3波と呼ばれ「大きな下降→上昇→大きな下降」と価格が下降していきます。それぞれの波には名前がついているので図を確認して覚えておきましょう。

ただしFXでは2つの通貨のやり取りのため上昇トレンドだけでなく下降トレンドにもエリオット波動を当てはめます。そのため上昇5波下降3波の形だけでなく、下降5波上昇3波となることもあります。それぞれ5波を推進波、3波を修正波として捉えましょう。

エリオット波動には基本の3原則があります。この基本原則から外れたものはエリオット波動ではないとされています。

第3波は一番短くならない

エリオット波動では推進5波の中の第3波は3つの上昇方向の波(第1波、第3波、第5波)の中で1番小さくならないとされます。よく勘違いされますが、1番大きくなくてはいけないわけではないので注意しましょう。

第2波は第1波の起点を超えることはない

エリオット波動では第1波の起点を第2波が割り込むことはないとされます。もし第2波と思われる波が第1波の起点を抜いてしまったときはエリオット波動は成立しておらず、カウントの起点が間違っているということになります。

第4波が第1波の終点を割り込むことはない

エリオット波動では第4波が第1波の終点を割り込むことはないとされます。つまり第5波は必ず第1波の終点よりも上で始まるということです。もし割り込んでしまった場合は4波と思われた波が3波の途中だった、または3波と思われたところがまだ1波の途中だったことも考えられます。

実際の相場でエリオット波動を使った分析をする際にはどんなところに気を付けてみればいいのでしょうか。

【FX】USDJPYチャートを使った実例

出所:FOREX.com/USDJPY/日足/9月19日取得

上図チャートは2023年1月から発生したUSDJPY日足のエリオット波動です。稀に見るきれいなエリオット波動ですがこのチャートでのエントリーポイントは第5波の発生ポイントである第1波の終点位置。青丸の地点でロングエントリーができます。第4波が第1波の終点に差し掛かったとき下位の1時間足では逆三尊が発生しており反転の根拠は十分満たされている状態でした。

【CFD】Japan 225チャートを使った実例

出所:FOREX.com/Japan 225/日足/9月19日取得

上図のチャートは2022年3月から発生した日経225日足のエリオット波動です。赤線の戻り高値を抜いた波を第1波としてその戻り目である仮の第2波が青丸のフィボナッチリトレースメント61.8%で反発しました。今後直近の高値を越えれば第3波発生が確定するポイントであるため、緑丸のブレイクアウトでロングエントリーができます。第3波は大きく伸びやすいため見切り発車ではなく確定を待ってからでも遅くないのです。

エリオット波動をうまく使うコツは大きく伸びる波をいかに捉えるかです。トレンドの押し目や戻り目の終点をうまく捉えることができれば波の根本から大きく値幅を取ることができます。その予測方法についてエリオット波動と相性の良いフィボナッチを使って解説していきます。

エリオット波動とフィボナッチで到達点を予測する

エリオット波動の押し目や戻り目には反発しやすい場所が存在します。それがフィボナッチ数列を使った「フィボナッチリトレースメント」。黄金比と呼ばれる数字はエリオット波動の押し目や戻り目の終着点に当てはまりやすく、その候補は第1波や第3波に対して「38.2%・50.0%・61.8%」の3種類で2波目や4波目の終点を予測することができます。

次に第3波や第5波の到達点を予測する「フィボナッチ・エクステンション」。こちらも黄金比が到達点として当てはまりやすく、その候補は第1波に対して「100.0%・161.8%・261.8%」の3種類です。

フィボナッチをエリオット波動と組合わせることで到達点や終点を予測する目安として有効に利用できます。

狙い目はエリオット波動の第3波

エリオット波動とフィボナッチリトレースメントの一番の使いどころは第3波の起点と終点を予測することです。王道の予測方法ですが有効に機能することも多いので手順を解説していきます。

1. まずは第1波を探し、調整の第2波の発生を待つ

2. 第2波が確認出来たら第1波に対してフィボナッチリトレースメントを使って押し目の終着点=第3波の起点を予測する(38.2%・50.0%・61.8%)

3. 第3波が発生したらフィボナッチエクステンションを利用して到達点=第3波の終点を割り出す(161.8%・261.8%)

一番値幅が伸びやすいとされるエリオット波動の第3波をトレンドフォローで狙うので勝率も高く値幅も取りやすい手法です。エリオット波動を使った取引手法の入り口として覚えておきましょう。

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