失われた日本の20年間は、日本の株式投資家投資家は不在という側面もありました。日本株に魅力があまりにもなかったため、個人投資家含む投資家不在を招きました。アメリカのように90年代から401Kを導入し、株価を支える政策を模倣することができませんでした。最近になってやっと日本の政府も株式投資に対する税制優遇措置(NISAなど)の投資枠拡大を取り始めました。やっと日本の目覚めとなるかもしれません。
失われた日本の20年間は、日本の株式投資家投資家は不在という側面もありました。日本株に魅力があまりにもなかったため、個人投資家含む投資家不在を招きました。アメリカのように90年代から401Kを導入し、株価を支える政策を模倣することができませんでした。最近になってやっと日本の政府も株式投資に対する税制優遇措置(NISAなど)の投資枠拡大を取り始めました。やっと日本の目覚めとなるかもしれません。
NISA制度の改革は明らかに、日本株の需給には好影響です。日本取引所グループによる市場改革や上場企業に対する姿勢改革も正しい方向に進んでいます。これ以上にない日本株式投資環境が整っているということができます。
世界的にみれば、PBR1倍割れが常態であるという株式市場などありえません。PBRが1倍割れになった時点で、買収即解散させられるようでなければ資本市場ということは言えません。日本証券取引所グループは市場改革を進めています。日本の株式市場の改革は進んでいます。
今日本で働き盛りの若い世代がこうした新しいNISA制度を使うことで、日本の株式市場参加者の底上げが期待されます。現在日本の証券会社は、利益率の高い劣後債やEB債の販売に注力しています。こうした商品は日本の人口が最も多い世代(最も預貯金の多いということもできる)へ販売されています。金融庁はこうした販売姿勢を替えようとしています。
今後プライベートエクイティー投資会社にはこうしたハゲタカっぽい投資行動を期待したいところです。年初来のアメリカ株の堅調さという材料は日本株投資環境としては申し分ありませんでした。
しかし、それを見越したプロ投資家の仕込みはほぼ終了しつつあるのではないでしょうか?今後は、そうしたプロ投資家が負けてしまうくらいに個人投資家・長期機関投資家などの投資家層の厚みを増していく投資環境を整えることが必要でしょう。
ボリンジャーバンド分析(日足、200日3σ)
出所:FOREX.com/Japan225/日足/2023年11月22日取得
日経225のボリンジャー分析では今年6月のラリーが明らかにペースオーバーであったといえます。ボリンジャーバンド[200日、3シグマ(σ)]の上限を越えたところで推移していました。しかし、8月以降日本の長期金利が上昇したことから株価指数は伸び悩んでいるようです。今後、ボラティリティーが落ち着き始めると、200日の移動平均(30,000近辺)に収斂していくのではないでしょうか。
年初来の欧米諸国に対する日本株のアウトパフォームは、主に国際投資家による、中国株売りの受け皿となった理由が大きいと思われます。日本企業の中国進出のアドバイザーをしていた中国人弁護士によると、最近では進出の話はほとんどなく、撤退の案件ばかりとなっているそうです。中国人富裕層の日本買い意欲は高いと言います。中国人富裕層はもともと事業で成功した人が多いので、日本株式よりも日本においては不動産投資(リゾート:ホテル、ゴルフ場など)意欲が非常に高いとのことです。中国台湾間の地政学リスクは明らかに大きくなっています。
ウォーレン・バフェット氏が、22年第4四半期に取得した台湾セミコンダクターの株式を四半期を待たずに売却したことも、国際投資家の中国株売り日本株買いの拍車をかけました。日本では、日本の商社買いが話題になっていまするが、その事業内容というよりほかに買う日本銘柄がなかったためではないでしょうか?バフェットの好む、代替の効かない唯一のサービスを提供する企業で配当が高い企業というのが日本には数少ない、というか探し出せなかったのではないでしょうか?
日本銀行は、イールドカーブコントロールをさらに修正もしくは放棄すべき時期が近付いているではないでしょうか。海外に比べて日本のインフレは周回遅れの状況にあり、円安効果もあり、日本のインフレは高止まっているようです。
生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は、ここにきて上昇傾向となっています。日本銀行はインフレを抑えるべく早急にせめてYCCは終了すべきです。ただしこれはもろ刃の剣であり、アメリカ同様、日本でも銀行や保険会社などでの資産価格劣化(国債価格下落)を引き起こすことになるでしょう。そのため、日本銀行は、自身の資産評価も含めて慎重になっていると思われます。
日本のインフレ動向
出所:総務省 消費者物価指数 全国2023年(令和5年)7月分
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
取得日:23/8/25 AM 6:15
YCCの終了を見据えて、市場はすでに動き出しています。7月末以降、日本国債の長期金利は上昇し始めています。
日本国債10年物利回りの推移
期間:23年1月~23年8月24日(年初来)
出所:TradingView
取得日:23/8/25 AM6:15
アメリカ株の動向によりますが、FRBのタカ派姿勢継続観測から、8月以降米株価は、さえない展開が続いています。アメリカ株は今、AI関連株しか上昇していません。そのAI関連株でさえ、夏の決算発表時の反応が芳しくなくなってきています。3か月前の決算発表時の熱狂ではなく、上昇したら大きく利食いを入れる投資家が見受けられます。FRBのタカ派姿勢も含め、アメリカ部は秋口にかけて調整する可能性が高まっていると考えています。
アメリカ株が下落すれば、日本株も影響を受けないわけがありません。日本株はYCC撤廃とタイミングが合えば、アメリカ株以上の下落を見てもおかしくありません。ただし、日本の政府対応(日銀も含めて)は、常にまごまごして、政策変更のタイミングを逃し、緩和状況を継続してきたという歴史があります。
リーマンショック時や最近のコロナ対策前を思い起こしてほしいところです。日本政府・当局には何もしないのが、結果よかった、何かをやろうとしようするフリをすることが大切であるという雰囲気があるのではないでしょうか?何が言いたいかといえば、日銀がYCC撤廃に動く前にアメリカ株の下落があり得るかもということです。
日経平均225株価指数の推移
出所:FOREX.com/Japan225/日足/2023年11月22日取得
売られるときには、上がったものほど大きく下落します。特に、AI関連で買われた半導体銘柄は要注意です。年初来の上昇をすべて取り崩す可能性が出てきました。日経225の上限は6月に記録した34,000となると予想しています。日経平均225の下値のめどは、26,000とします。
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