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【FXの基礎知識】資金の何倍もの取引ができるのはなぜ?レバレッジの仕組み

レバレッジは少ない資金で大きな金額を取引が行える仕組みです。資金効率が良くなる反面、使い方を間違えると資金を大きなリスクにさらすことにもなりかねません。この記事ではレバレッジの正しい知識を解説していきます。

著者 forex.com
2024年8月4日 午前10:47

目次

レバレッジとは預け入れた証拠金を担保に最大で25倍(個人のFX口座の場合)までの金額を取引できる仕組みです。テコの原理のように少ない力で大きなものを動かせることにちなんで「レバレッジ」または「レバレッジ効果」と呼ばれます。また資金に対してどれくらいのレバレッジをかけているかを「レバレッジ倍率」と呼びます。

レバレッジの仕組みと差金決済

レバレッジをかけた取引では売買を行う際に金銭の移動は行われません。決済が行われ取引が終了した時点で、その取引に損益が発生した場合のみ「その損益分だけ資金が増減」します。この仕組みを「差金決済」と言います。 この差金決済の仕組みを使うことで、損失が発生した際の補填分のお金さえあれば大きな金額で取引をしても構わないということになります。これによりレバレッジをかけて実際に預け入れている資金よりも多くの金額が取引できるのです。ただしレバレッジ倍率は最大25 個人のFX口座の場合)と監督官庁から定めらており、投資家保護の観点から投機的な取引に制限かかけられています。差金決済の利用を目的として担保として預け入れた資金は「口座内証拠金」と呼ばれます。

レバレッジの計算方法

レバレッジの計算式は次の通りです。

レバレッジ = (現在価格 × 取引数量) ÷ 口座内証拠金

例えば現在価格が100円のUSDJPY1万通貨保有し、口座内証拠金が10万円だった場合

(100 × 10,000通貨) ÷ 10万円 = 10

となり、現在のレバレッジ倍率は10倍と求めることができます。同じ取引数量でも価格が違えばレバレッジ倍率も変動するので注意が必要です。



レバレッジをかけて取引を行う際にメリットとなる点や気をつけなければいけない点などをまとめました。いいことばかりではないことを理解して上手に付き合いましょう。

少額資金で効率よくリターンを狙える

レバレッジの最大の利点は少ない資金で大きな金額を動かせることです。例えばUSDJPY100円の場合で例えると、もしレバレッジが無ければ10万円の資金で取引できる通貨数量は1,000通貨(100 × 10,000通貨 = 100,000円)までです。1,000通貨で100pipsの値幅を獲得したときの利益は1,000円となります。しかし10倍のレバレッジ倍率を使い10,000通貨で取引をした場合の利益は10,000円になるのです。同じ資金で効率よくリターンを狙えるのがレバレッジの最大の魅力です。

損失額も大きくなることに注意

レバレッジの注意点は利益だけでなく損失も同じ量で増えていくことです。上記と同じ条件で取引した場合、1,000通貨では100pipsの損失幅が出ても1,000円の損失額ですが、10倍のレバレッジをかけて10,000通貨を持った場合、損失額は10,000円となり資金の10%を一度で失うことになります。利益だけにとらわれず損失のことを考えレバレッジのかけすぎには注意しましょう。

ポイントは実効レバレッジ

レバレッジをかけた取引をする際には、口座全体の取引が口座内証拠金に対して何倍の取引をしているかを表す「実効レバレッジ」を気にするようにしましょう。FXでポジションを保有するためには「必要証拠金」が必要になります。ポジションの保有が一つだけな」ら問題ありませんが、複数のポジションを持つとポジションごとに維持証拠金が必要となり口座内証拠金を圧迫していきます。*新規取引にかかる証拠金は「必要証拠金」、ポジションを維持するために必要な証拠金は「維持証拠金」といいます。

それぞれのポジションではレバレッジを抑えていたつもりが「口座全体で見るとレバレッジをかけすぎていた」とならないように実効レバレッジの数値に注意しておくことがポイントです。


レバレッジの考え方を一覧表にまとめました。新規取引をする際のイメージとして役立ててください。

 

条件

USDJPYのレート = 150

口座内証拠金 = 100,000

1ロット = 10,000通貨

最大レバレッジ倍率 = 25

ロット (取引数量)

新規注文時に必要な「必要証拠金」

証拠金 維持率

実効 レバレッジ倍率

ロスカット までのpips

0.2ロット (2,000通貨)

12,000円

833.33%

3倍

4,400pips (106.000円)

0.4ロット (4,000通貨)

24,000円

416.66%

6倍

1,900pips (131.000円)

0.6ロット (6,000通貨)

36,000円

277.77%

9倍

1,066pips (139.334円)

0.8ロット (8,000通貨)

48,000円

208.33%

12倍

650pips (143.500円)

1ロット (10,000通貨)

60,000円

166.66%

15倍

400pips (146.000円)

1.2ロット (12,000通貨)

72,000円

138.88%

18倍

233pips (147.667円)

1.4ロット (14,000通貨)

84,000円

119.04%

21倍

114pips (148.858円)

1.6ロット (16,000通貨)

96,000円

104.16%

24倍

25pips (149.750円)

1.8ロット (18,000通貨)

108,000円

92.59%

27倍 (発注不可)

上記条件の場合、16,665通貨以上の取引数量は証拠金が不足するため発注不可となります。また1.6ロットでポジションを保有した場合、レバレッジが上限に近すぎるため資金の余裕が4千円しかありません。仮にスプレッドが0としてもわずか25pips逆行しただけでロスカットとなります。FXでの適正なレバレッジ倍率は3倍~6倍程度とされておりますので、上記条件下で10万円の資金で運用する場合、大きくても4,000通貨までのロットに押さえておく必要があることがわかります。

FX
指数
通貨ペア売り買いスプレッドオープン
ポジション
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